県内公立校不登校児童・生徒数が過去最多
【全県】 県内の公立小中高校では年々、不登校となる児童・生徒数が増加しており、県や各市町ではその対策が大きな課題となっている。一方、不登校となる要因の認識では、行政と民間の調査結果で差異が現れた点もあり、子どもたちのこれからのために官民一体となって取り組める体制作りが求められる。(羽原仁志)
官民一体で子どもと向き合う体制を
知事は「一人ひとりの居場所作りと学びの保障が肝要」
生徒指導上の諸課題の現状を把握することで、今後の施策の推進に資することを目的に、文部科学省が全国の教員を対象に毎年実施している「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査等」のうち、昨年度県内の状況についてこのほど県教育委員会が取りまとめた。
それによると県内不登校児童数は、公立小学校で前年(21年)度から199人増加した1265人で過去最多、公立中学校では前年度から285人増加した2120人で過去最多となった。県立高校では過去最多ではないものの前年度より75人増加して802人となっている(表参照)。
不登校の要因では「無気力・不安」、「生活リズムの乱れ・あそび・非行」といった児童・生徒本人に係る状況が小中高いずれも過半数を占めた。県教委では、「多様な教育機会の確保などに関する『教育機会確保法』の周知について県や市町が推進してきた取り組みが保護者などの間に一定浸透してきた結果もある一方、コロナ禍での環境の変化、生活リズムの乱れ、様々な制限が設けられた学校生活などの中で、子どもたちの意欲がわきにくい状況もあるのではないか」と見ている。
しかし、本紙既報の通り、県内で不登校児童・生徒などに対するフリースクールや学習支援などを実施している団体と不登校の親の会の運営者らでつくる「滋賀県フリースクール等連絡協議会」(柴田雅美会長)が昨年11月から今年1月にかけて実施した「不登校児童・生徒と家庭の実態調査」の不登校当事者への「学校に行きづらい、休みたいと思ったきっかけ」の設問では「先生と合わなかった・先生が怖かった・体罰があった・不信感」など「先生に関すること」の回答が最多となっており、行政の結果とは差異が見られる。
県教委では「民間の調査結果も真摯(しんし)に受け止める」としている。
また、定例記者会見でこの課題について問われた三日月大造知事は「まず目の前にいる子ども一人ひとりのSOSを見逃さず、寄り添って居場所を作ることと、学びを保証することが肝要」とした上で「どの市町もいろんな悩みを抱えながらこの不登校の課題に向き合っている。それらを県も共有できる共通のプランを持てればと考えている」と述べた。







