民事上では「いじめ・嫌がらせ」が過去最多
【全県】 滋賀労働局(大津市打出浜、小島裕局長)は、県内の「令和4年(2022年)度個別労働紛争解決制度の施行状況」についてこのほど取りまとめ、公表した。
同制度は、個々の労働者と事業主との間の労働条件や職場環境などをめぐるトラブルを未然に防止し、早期に解決を図るための制度で、「総合労働相談」、労働局長による「助言・指導」、紛争調停委員会による「あっせん」の3つの制度がある。
県では、滋賀労働局と大津・彦根・東近江の各労働基準監督署内の4か所に「総合労働相談コーナー」を設置して各制度の受付・処理を実施している。同コーナーは、労使のいずれも利用することができ、県労働委員会や裁判所、法テラス、弁護士会などとも連携して情報を得ている。相談された事案のうち、法制度の問い合わせや法令違反の疑いがあるもの(労働基準法違反やパワーハラスメント、セクシャルハラスメントなど)は労働基準監督署や公共職業安定所に取り次ぎ関係法令に基づく行政指導などを実施する。一方、それ以外の「民事上の個別労働紛争」については「助言・指導」や「あっせん」を実施し、労働環境の改善を図る。
同局によると、22年度の総合労働相談件数は1万4527件で前年より365件増加した。その内、「民事上の個別労働紛争」の相談件数は3851件(一件の相談で複数の内容が含まれる場合もあり、事案件数別では延べ4072件)で前年より478件増加し、過去最多となった。
「民事上の個別労働紛争」相談の内容は「いじめ・嫌がらせ」が1001件で前年より21件増加し13年連続トップ、次いで「自己都合退職」582件、「労働条件引き下げ」362件の順となった(グラフ参照)。
一方、労働局長による「助言・指導」は175件で前年より18件減少、紛争調整員会による「あっせん」は33件で前年より11件減少した。
この結果について同局は「相談数が増加していることは相談コーナー設置の周知が広がっている成果もある」としつつ「一方で相談数に応じ、トラブルが増加していることには危機感を覚えている」と述べ、「『助言・指導』の件数は減っている点を踏まえると、相談コーナーでアドバイスした内容などをきっかけに一定、当事者間で自助努力的に解決している事例もあるのではないか」と見ている。







