青春と滋賀が詰まったデビュー作
【大津】 大津市在住の小説家・宮島未奈さんが17日、デビュー作「成瀬は天下を取りにいく」(新潮社)を出版した。同作は、コロナ禍を迎えた大津市の日常を背景に、青春を過ごしていく登場人物たちに多数の絶賛が寄せられ、出版前から注目を集めていた。宮島さんは「小中学生から年配の人たちまで、幅広い世代に楽しんでもらえたらうれしい」と述べている。
宮島さんは静岡県出身。結婚を機に大津市へ移り住んだ。「小説家になるのは小さいころから夢だった」と語る宮島さんは2018年に第196回コバルト短編小説新人賞を受賞、21年に「ありがとう西武大津店」で第20回「女による女のためのR―18文学賞」の大賞、読者賞、友近賞を受賞した。同賞でのトリプル受賞は史上初。
同書は、コロナ禍の2020年夏、閉店を控えた西武大津店に毎日通い、ローカル局の中継に映り込むことを続ける中学2年生の主人公・成瀬あかりと彼女を取り巻く友人、家族、地域住民などを描く同受賞作をはじめ、成瀬たちの成長や青春とともにある滋賀の日常風景を描いた全6篇を収録している。
出版にあたり、歌手で県ふるさと観光大使の西川貴教さんの「こんなにも『滋賀滋賀』してていいんですか?」や作家の石田衣良さんの「新しい滋賀小説の誕生!」、お笑い芸人の友近さんの「迷うことなく推せる小説」など、多くの著名人らがコメントを寄せた。
出版日同日、宮島さんは県庁で三日月大造知事を表敬訪問し、デビュー作の出版報告と県が「県政150周年記念事業」の一環として取り組んでいる「50年後の滋賀への手紙」の手交を行った。
宮島さんと会談した三日月知事は「滋賀のあるあるや地名が出てきて、読んでいてとても楽しかった」と感想を述べ、「コロナもようやく落ち着き、対面で会話する機会も増えてくると思う。そんな時にこの本が話題になってほしい」と期待を語った。






