信楽窯業技術試験場新庁舎が開所
【甲賀】 県の地場産業の一つ信楽焼産地をはじめとするモノづくり企業を支援する「滋賀県工業技術総合センター信楽窯業技術試験場」の新庁舎が7日、甲賀市信楽町勅旨で完成し、11日から供用が始まった。
同試験場は1927年に信楽町長野(甲賀市)で創設され、信楽焼産地振興のための技術指導や製品開発、後継者育成などの支援を行ってきた。
近年、庁舎の老朽化が著しく、県では2017年度から「信楽窯業技術試験場ありかた懇話会」を設置、リニューアルの検討と整備を進めてきた。
今回移転した新庁舎は、「県立陶芸の森」前の市有地約7500平方メートルに約8億円の工事費をかけて新築された。「国内外に向けた窯業技術の研究開発・人材育成・交流拠点を目指す」ことを基本理念とし、従来の「モノづくり支援」、「ヒトづくり支援」に加え、新たに地域の連携交流と信楽焼の魅力発信により、産地の活性化を目指す「コトづくり支援」も加えた方向性で運営される。同試験場では「陶器のことなら何でも分かる拠点づくりを目指す」としている。
庁舎は、地元企業などが製品に関する試験を行ったり、職人を目指す人が学んだりするほか、一般来場者も信楽焼の伝統や製造の様子を一部見ることができる。また、旧庁舎から移築した当版画のレリーフや信楽焼作家をモデルに放映されたNHK連続テレビ小説「スカーレット」内で使用された陶器なども展示されている。
このほど、同庁舎開所式が行われ、県や信楽焼の関係者らが新たな拠点誕生を祝った。開所式であいさつした三日月大造知事は「市や県の産業をもっと力をつけていきたいという思いで取り組みを進めてきた。今後、県としても精一杯地域の産業を盛り上げて発信し、みなさんにお届けしていきたい」と述べた。
また、「スカーレット」に出演した縁で滋賀県陶芸大使を務めている俳優の松下洸平さんも駆けつけ、知事らとともにテープカットに臨んだ。松下さんは「ドラマの撮影中、旧試験場で陶芸の練習をした」と振り返り、「この新庁舎から誕生する若い陶芸作家が日本中だけでなく世界中で活躍すると思うとワクワクしている」と開所を喜んでいた。







