栗東市たばこ税問題に関する市民説明会
【栗東】 栗東市がかつてたばこ税による税収を見込んでたばこ小売業者2社に貸し付けた事業資金の元金計10億円のうち約9億円が未回収のまま消滅した問題に関し、市はこのほどコミュニティセンター大宝東(栗東市綣2)とコミュニティセンター治田東(同市安養寺)で市民説明会を開き、問題の経緯と原因、今後の対応について説明した。参加した市民からは市と野村昌弘市長の責任の取り方を問う声が上がった。
市は昨年5月、同問題の検証結果を取りまとめた「総括」を市議会に提出。続いて今年5月、問題の原因と今後の対応を取りまとめた「総括(続編)」を作成し、市議会に報告した。
「総括(続編)」によると、問題の原因は(1)担保設定の判断や償還状況等の調査・指導が適切な時期に実施されていなかったなど、「企業事業資金貸付条例」の運用に問題があった。(2)当該問題に関する公文書に完全保存されていないもの、不存在のもの、事務決済規定通りに稟議されていないもの、記載内容に正確性を欠くものがあるなど、公文書の管理に問題があった。(3)たばこ税に頼った市の財務体質があった――を挙げ、今後の対応として、▽当該問題を踏まえた職員コンプライアンス研修の毎年実施▽公文書管理条例の制定に向けた検討開始▽文書取扱規定や事務決済規定の見直し▽たばこ税に代わる財源確保検討の毎年実施▽財政運営基本方針の見直し▽まだ貸付金の残る他企業へ償還等に係る調査・指導を毎年実施▽市の説明責任として市民説明会を開催▽広報「りっとう」7月号と市のホームページに経緯等を掲載するとしている。
今回の市民説明会は「総括(続編)」にある市の説明責任として実施され、野村市長、國松博副市長、宇野茂樹総務部長が出席した市民らに説明した。
コミュニティセンター大宝東会場には市民ら10人が参加。参加者のうち2人から「市はこれからの市民サービスにマイナスが出ないようにするというが、約9億円があったらもっといろいろな市民サービスができたのではないか。その時点でマイナスだ」「誠意ある説明とは思えなかった」「誰がどのように責任を取るのか明確にするべき」「市の幹部には何の痛みもないのに、市民には協力を求めるのか」など厳しい意見が挙がった。
市は「説明会で頂いた意見を真摯に受け止めつつ、具体的な結果責任の取り方について協議し、改めて説明する」としている。
同問題に関する結果責任については、開会中の今年度市議会第3回定例会でも武村賞議員(究理の会)が個人質問で「市長は決断力がなさすぎる。責任の所在をはっきりしてほしい」と詰め寄った。野村市長は「全責任は私にある」とした上で「市民サービスに影響が出ないように努め、説明会で頂いた意見を踏まえて判断していきたい」と述べている。






