しがCO2ネットゼロムーブメント
【全県】 地球温暖化の原因となる温室効果ガス排出削減に向けた動きが世界中で広がる中、県でも2020年に「しがCO2ネットゼロムーブメント・キックオフ」を宣言し、2050年の目標達成に向けた様々な施策を展開している。昨年、県と同様の姿勢を表明した市町もある一方で、取り組みについてまだ知らない県民も多く、行政には分かりやすい情報発信が求められている。(羽原仁志)
CO2排出量“ネット半減”目標まであと9年
キックオフから2年 県民の7割は「宣言知らない」
「CO2ネットゼロ」とは、温室効果ガスの一つとされる二酸化炭素(CO2)の排出量を「ネット=実質的に」ゼロにしようとする試みのこと。経済活動などの一環で排出されるCO2の量と植物などが吸収するCO2の量を均等にすることで、温室効果ガスを実質的にこれ以上増やさないようにする。
県では、50年に県内で「ネットゼロ」となる目標を掲げ、その中期目標として、13年度に1422万トンだったCO2排出量を30年度までに森林や農地などのCO2吸収量を加味して50%減となる711万トンまで削減するとしている。これは、県内の産業部門で45%減、業務部門で60%減、家庭部門で67%減、運輸部門で35%減が必要と見込んでいる。
さらに、県内では、「気候非常事態宣言」と「ゼロカーボンシティ」を昨年7月に近江八幡市、12月に西日本初の試みとして草津市と市議会が連動してそれぞれ宣言した。また、湖南市も8月に「ゼロカーボンシティ」宣言を実施している。
定例記者会見で県内の取り組みを紹介した三日月大造知事は「基礎自治体のみなさんがローカルイノベーションとして『CO2ネットゼロ』を推進していこうとしているのは大変心強く、県も共同して取り組んでいきたい」と述べた。
一方、県が昨年12月に公表した今年度県政世論調査では、「しがCO2ネットゼロ」の宣言を「知っていた」と回答したのは全体の25・5%で、県民の大半に浸透していないことがわかった。また、「CO2ネットゼロ社会のイメージ」の設問では「環境がよくなり、生活は便利になるが、金銭的負担が増える」が28・9%で最も多く、次いで「環境がよくなるが、生活は不便になり、金銭的負担が増える」が25・2%となり、県民の多くが「CO2ネットゼロ社会は、金銭面でも生活面でも負担が増しそう」ととらえていることや、取り組みへの参加意向は、参加したいが5%、条件があえば参加したいが54・5%、あまり参加したいと思わないが35・4%と、「積極的に参加したいという意欲はまだ弱い」と読み取れる結果が出ている。
30年度の中期目標まで10年を切った今年、県はより県民に啓発する情報発信をしていく方針で「セミナーなどの場を設け、周知を図っていく」としている。






