県民への影響の調査、情報共有を進める かつては航行やエリ漁などへの被害も
【県】 琵琶湖の水位低下による多方面への影響を心配する声が広がっている。基準水位からマイナス65cmとなったことが確認された17日、県は「滋賀県水位低下連絡調整会議」を14年ぶりに庁内に設置した。各部局で県内への影響の調査、情報の共有を進めており、三日月大造知事は「関係機関と連携を密にしながら、水位の状況に応じて適切に対応していきたい」とコメントしている。
琵琶湖の水位は、大阪湾の最低潮位からプラス85・614mを基準とし、片山(長浜市)・彦根・大溝(高島市)・堅田(大津市)・三保ヶ崎(同)の5地点に設けられた水位計の平均値で表わされている。
毎年、梅雨期の6月16日~8月31日はマイナス20cm、台風による降雨が多い9月1日~10月15日にはマイナス30cmとなるよう国土交通省琵琶湖河川事務所が大津市の瀬田川洗堰を操作し、水位を調節している。一方、非洪水期の10月15日~翌年の6月15日までは常時満水のプラス30cmの状態になるが、今年は10月以降の雨が少なく、非洪水期に入るころには約マイナス40cmまで低下していた、その後もまとまった雨が降らず、水位は徐々に低下し続けている(グラフ参照)。
県によると、「連絡協議会設置時点で、水位低下による県民への大きな被害は把握していない」としているが、今後さらに水位低下が進めば多方面に影響が出ることが懸念される。
過去、同様に湖水低下がおこった際の県の調査を参考にすると、水位がマイナス72cmまで下がった2005年12月の渇水時では、▽一部の漁港・船溜(ふなだまり)では、運航や乗り降り、荷物の積み下ろし、エリの網張り作業などに支障が出ている▽大津市内5か所でポンプ車による琵琶湖からの直接給水が不可能となった▽琵琶湖漁業で、水草繁茂による操業効果の低下、漁具の設置障害、船舶の航行障害、魚類のそ上阻害▽フローティングスクールの航路変更を実施▽ヨットハーバーで出艇作業が困難になった――などの報告が挙げられている。
また、水位がマイナス99cmまで下がった2002年10月の渇水時には県と他府県を含む琵琶湖・淀川流域で取水制限が実施された。
琵琶湖の水位低下について定例記者会見でも報告した三日月知事は「これからまだあまり大きな降雨が期待できず、雪解けにもまだ早い。今後、どのレベルにまで行くのか、どういう影響が出てくるのか注視していきたいし、こういう状況を多くの皆さんに知ってもらいたい」と述べている。






