野党共闘 2議席確保で反転攻勢の芽
【全県】 衆院選は10月31日投開票され、与野党対決を軸に展開された県内4つの選挙区は自民が全てで勝利した。野党統一候補は全敗したものの、比例で2議席を確保し意地を見せた。衆院選を記者座談会で振り返った。文中敬称略。(石川政実、高山周治、羽原仁志、古澤和也)
―終盤の国民民主新人斎藤アレックスの猛追はすごかった。
A 知名度の低い斎藤が豹変(ひょうへん)したのは、野党統一候補になって、政権選択選挙に持ち込めたこと。中でも共産のがんばりはすごく、比例復活できたわけだから。
―なぜ、自民前職大岡敏孝は斎藤に比例復活を許したのか。
A 油断以外何物でもない。公示前、大岡陣営からは「この1年半、支持者を回れていない。コロナ禍の影響よりも、むしろ無名の斎藤を侮ったからだ」と恨み節が聞かれた。
所属の二階派が永田町のど真ん中から退いただけに、なおさら態勢の立て直しが急務。逆に勢いづく斎藤も、国民民主が維新や小池都知事らと結集する可能性があるだけに、判断を誤れば前途多難だ。
―2区では自民前職上野賢一郎が5選を果たし、立民元職田島一成にトドメを刺した。
D 上野は、2区の過去3回の選挙でいずれも田島を小選挙区で破っているが、田島の牙城・彦根市は負けていた。このため今回は後援会を拡充し、切り崩した。
―3区は当初、自民前職武村展英と共産新人佐藤耕平の1対1の構図だったが、公示直前に維新新人とれいわ前職が割って入り、政権批判票が分散した。
B 4選目を決めた武村は、党公務のため公示前は思うように選挙区に入れなかったが、無党派層の一部にも食い込み、余裕だったね。
C 佐藤は、中央と滋賀の野党共闘に齟齬(そご)があり、振り回された。他党の応援演説は、連合に配慮して駅から離れた集会所で開かれ、野党統一候補の存在感が埋没した。
―与野党一騎打ちの4区の激戦は、自民前職の小寺裕雄が制した。
B 小寺は昨秋から「マイナスからのスタート」と野党共闘を警戒し、支援者を回り準備に余念がなかった。
選挙戦は、地元と連動した地域づくりを訴え、6市町の全首長が小椋東近江市長の呼びかけで支援に回り、応援演説のほか、企業訪問や朝の辻立ちも行う力の入れようだった。
D 一方の立民新人の徳永久志は後半の追い上げで、比例復活に滑り込んだ。しかし、地元近江八幡市の小西市長が、国への要望活動で協力関係があるとはいえ、市長選で応援を受けた徳永や共産を袖にして小寺支援に回ったのは、来年の市長選にしこりを残すよ。
―来年の参院選への影響は。
A 改選を控える自民の小鑓隆史参院議員は、今回の野党共闘について「1足す1が3となるのを警戒したが、今回は2・5くらいだが、参院選でも油断できない」と、気を引き締めていた。
C 立民県連幹部は「党方針に従い女性候補を中心に、少なくとも年末にも決定したい」と早くも戦闘モードだ。いずれにせよ、野党で2議席(国・立で各1)確保したのは、これからの反転攻勢の足場をつくったといえるね。(連載おわり)






