言葉に思い込めて制作
【県】 県書道協会の神田浩山理事長がこのほど、個展に出展していた作品のうち「和」と「生死事大」の2点を県に寄贈した。
両作品とも今年3月に大津市歴史博物館で催された「神田浩山秀明文化賞受賞記念書展」で展示するために制作された。このうち「和」は、県が新型コロナウイルス感染症対策支援として友好都市の中国・湖南省に物資を送った際に添えた漢詩「山川異域 風月同天」(意訳・離れていても私たちはつながっている)と湖南省からの返礼の物資に添えられた漢詩「相知無遠近 萬里尚為隣」(意訳・親しい関係に距離は問題にならない)の両方を書き、中央に古い書体で淡く和と書いてある。
一方、「生死事大」は禅語の一節で、「日々、一瞬ごとを大切に生きよ」という意味。力強く濃い書体で記されている。
神田理事長は「言葉に対する思いが2作とも基点になっている」と語る。今回、神田理事長が寄贈を申し出たのに対し、3月、神田理事長の個展を訪ねた三日月大造知事が作品を見て感動していたこともあり、県も寄贈を受けることを快諾した。
県公館(大津市京町4)で行われた贈呈式で作品を手渡された三日月知事は「言葉を大切にする神田さんの作品は見る人に共感を広げられる。多くの機会にみんなで見て、大事にしていきたい」と寄贈を喜んだ。神田理事長は「言葉が通じない国の人とも心が通じ合えるきっかけとなり、大切なことを考えさせてくれるきっかけにもなるのが書だと思う。県の取り組みが作品制作のきっかけとなった」と語った。
今回寄贈された作品のうち、「和」は今後、湖南省で開催される国際平和文化祭で活用されるため、県から贈られる予定。また、「生死事大」は県が実施している死生懇話会で改めて紹介されることになっている。






