病院問題解決と県市協調
【野洲】 任期満了に伴う野洲市長選挙(11日告示、18日投開票)までまもなくとなった。立候補を表明している元市議で部品製造企業「蓮葉」役員の栢木進氏(64・無所属・新人)は、先月20日、市内の税理士法人で事務所開きを実施、約200人の市民らが集まった。「停滞した市政の流れを良くしたい」と意気込む栢木氏に市政の課題などについて話を聞いた。(羽原仁志・文中敬称略)
――立候補を決めた契機は。
栢木 昨年11月、市立野洲病院整備工事の入札が不落となり、市の計画が再度見直しとなったことを受け、これが借金を増やし続けている市政を変えられる最後の機会と考えた。市は10年間、この問題と対峙しながら解決できなかった。総事業費だけが4年前は約86億円だったのが今は約120億円と増額し続けている。この責任は問われねばならない。
――改めて病院の立地はどうするべきか。
栢木 現在の土地で西館と東館を建て替えることで、予定建築費を約85億円から約36億円に抑えることができ、市税約50億円を節約できることになる。病院の施設では東館が一番古く、治療に重要な中枢機能も有していることから「現地で建て替えると日常の医療体制に影響が出る」と懸念する意見もあるが、一度に全部着手せず、まず、先に西館を東館の機能を付け加えた形に建て直し、その後、東館に着手すれば医療提供体制への影響を最小限に抑えることができる。病床稼働率などをみても実現可能な計画で、まだ20年は使用可能な北館まで無理に移転させる必要もなくなってくる。
――現市政の課題は。
栢木 地域で多くの人から「12年間、野洲は何も変わっていない」といった声を聞いている。その原因の一つは“県市協調”ができていない点にある。県の施策に異を唱えるだけでなく、首長らが県庁まで出向く折には、こちらの要望を真摯に伝え、県からの依頼も引き受けられることは最低限受けていかなければならないが、今の市政ではそれができていない。
また、市を活性化させるためには税収を増やす施策が必要だ。「住みよいまち・住みたいまち・住み続けたいまち」と感じてもらえるため、流入人口増加政策や企業誘致を活発にして税収をあげ、それを活気と夢のあるまちづくりとして市民に還元していきたい。そこに民間企業で培った経験を生かすことができると考えている。
――4年前の選挙戦とは何が違うか。
栢木 4年前は自民党の推薦を受けて出馬し、現職に約1500票差で敗れた。現職相手の選挙が厳しいことは痛感している。今回は、より幅広く市民からの声を聞くためにどこの推薦も受けずに立候補し、選対も政党以外の市民有志で運営していく予定だ。
マニフェストには新型コロナ感染症支援策や子育て支援、福祉政策、社会インフラ整備、文化の保存と継続など35項目を挙げた。すでに、毎日、市内各地で辻立ちをしていることに加え、若い子育て世代を対象としたミニ集会なども開催してきた。その中で聞いた「小学6年生まで医療費無償化の拡大」や「夏休み中、学童保育への給食導入」なども新しくマニフェストに加えている。
選挙期間中は各自治会館を中心に細かく地域で個人演説会を実施していく予定だ。笑顔あふれる市政を実現させるため、なんとしてでも勝たせて頂き、市政の流れを変えたい。






