市総合計画の成果と課題 アフター・コロナを見据えたまちづくり
【甲賀】 任期満了に伴う甲賀市長選挙(10月11日告示、18日投開票)に向け、このほど開かれた今年度甲賀市議会6月定例会で現職の岩永裕貴氏(46・1期目)が出馬の意向を表明した。4年前に「市内旧5町の均衡ある発展を目指す」と述べて初当選した同氏はどのように市政に向き合い、甲賀市のこれからにどのような姿を描いているのか、話を聞いた。(羽原仁志、文中敬称略)
――1期目を振り返って。
岩永 前回の選挙で市民の皆さんと約束した38項目の公約を元に、まず「子育て・教育」「地域経済」「福祉・介護」を大きな軸とした市の総合計画を策定し、その1期目を終えようとしている。
「子育て・教育」では、市内全小中学校にエアコンを設置、トイレも全校で洋式化の目途がたった。一方、学びのサポートや子育て支援などにも力をこめてきた。
「地域経済」では、年間約300万円だったふるさと納税が約2億円まで上がり、観光を含め地域産業をシティセールスできたと思う。また、工業団地の誘致も実現し、一部拡大の方向性も定まっている。
「福祉・介護」では、高齢者のバス料金無料を80歳以上から75歳以上に引き下げ、路線バスをコミュニティタクシー化することでより細やかに回れる公共交通体系を整備した。さらに高齢者個別の悩みに対応できる市役所体制も整備した。
また、新型コロナウイルス感染症対策として、市内では第1波の感染者は少なかったが、特別定額給付金とは別に18歳までの市民に1人1万円支給、市内中小企業約3000社への一律10万円補助などを実施できた。8月には地域経済対策として全世帯に5000円の地域クーポン券を発行する。
――再選への思い。
岩永 以前の公約を項目別に達成度を評価する必要がある。また、これからはアフター・コロナを見据えた新しいまちづくりも示していかなければならない。市民から望みや課題を直接伺う時間をより多く持てるよう、先の市議会で次も頑張りたい気持ちを表明させていただいた。
――市の課題は。
岩永 まずは人口減少を食い止めること。実は、市ではこの4年間で減少幅には歯止めがかかってきている。もうひと踏ん張りして、総合計画の目標とする2028年に8万7000人を維持できるように努める。
また、防災の面では、道路、河川でまだぜい弱な場所もある。さらに、高齢化対策として、広い市内各地域にある愛着や伝統文化を生かし、中山間地でも不便なく安心して暮らせる政策も必要だ。
――市の展望は。
岩永 コロナ後の世の中は「人と人の絆」や「豊かな自然の中の暮らし」「安心安全で多様な生き方ができる地域」など“真の心の豊かさ”が重要視されるようになるだろう。市内には様々な魅力があるし、今後、名神名阪連絡道路やリニア中央新幹線の整備で太平洋側と日本海側を結ぶ交通の要所として発展していく可能性も秘めており、「便利な田舎」としてバランスのとれたまちづくりが求められている。
議員時代から誰よりもフットワークを軽く、地域を回ることを意識してきた。これからも市民の思いを形にし、市民と協力して市の元気を発信できるように尽力していきたい。






