迂回献金疑惑に佐藤氏が本紙に文書で回答「瀬田東支部の収支は問題ない」
【大津】 政治資金規正法では、企業や業界団体などから特定の政治家に対する献金は禁止されている。そこで企業や団体は、政党支部などへ献金して、ここから特定の政治家に提供されるようにするのが「迂回献金」である。特定の政治家に直接、寄付をしないから合法だという、姑息な手法だ。
昨年12月、各メディアは自民党瀬田東支部の迂回献金疑惑を報じた。2015年4月12日投開票の県議選前に、佐藤健司大津市長(当時、県議)が支部長を務めた「自民党瀬田東支部」へ2社から寄付があった。
1社は大津市の産廃業者A社で14年12月に200万円、もう1社は同市の建設会社B社で15年1月に24万円を寄付した。
「県議選で党公認候補を一人でも多く当選させる」という思いから、佐藤氏は同支部長としての判断で、これらの企業献金などの中から150万円を県議選の選挙資金として自身へ寄付したが、これが迂回献金疑惑を生んだ。本紙が佐藤市長に取材を申し込んだところ、以下の回答文書が寄せられた。
◇ ◇ ◇
―瀬田東支部のケースは、迂回献金か。
佐藤 私は使命を持って政治活動をしている。瀬田東支部からもらった寄付は、政治資金規正法に則り、適正に処理をしており迂回献金には当たらない。
―瀬田東支部から佐藤氏への寄付は、支部総会を開かず、役員の市議とも相談せず、佐藤氏が支部長として決断したのか。
佐藤 当時は党員も少なく、総会を開催していないのは事実だ。
なお昨年12月8日に支部総会を開催し、一連の件について説明した。また、同月31日には瀬田東支部長を退任したが、いまも一般党員として同支部に所属している。
―公職選挙法では、県と契約関係にある業者による選挙(この場合は県議選)への寄付を禁じているが、B社が寄付した際に県と契約関係にあったことを知っていたか。
佐藤 存じ上げない。
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同支部は、収支報告書の提出など、形式的には問題がないかのように見える。
しかし第1の問題点は、同支部から佐藤氏への寄付が、支部の規約で定めている総会を開かずに、佐藤氏が支部長として自身への寄付を決めるなど、透明性に欠けたことだ。
第2の問題点は、佐藤氏が県議選に初当選した11年から17年の間、A社の寄付は14年のみで、しかも200万円と巨額で、唐突感が否めないこと。A社がなぜこの時期にこれだけの巨額の寄付をしたのかだ。佐藤氏の15年の県議選の選挙資金として寄付された可能性を指摘する識者もいる。
第3の問題点は、仮に迂回献金とすれば、B社は公職選挙法に抵触する可能性もあることだ。同社が寄付時に県と契約関係にあったことを佐藤氏は「存じ上げない」と回答したが、支部長として当然、チェックすべきである。
佐藤氏は「瀬田東支部の収支は、問題がない」と回答するが、疑問はまだ残ったままなのだ。(石川政実)






