日本画家・高田学さん
日本画家、高田学さん(36)=栗東市=は、植物をモチーフにした作品で京展賞をはじめとする数々の賞を受賞し、昨年は滋賀県文化奨励賞を受けるなど、今後の活躍が期待される若手の一人だ。(高山周治)
創作支える「冒険心」
美大四回生の頃、スケッチでよく訪れる琵琶湖畔で、蓮(はす)の美しさに目を奪われた。「蓮(はす)のつぼみが風に揺れて、ろうそくの炎のように見えた瞬間、自分なりの表現が心の中にすとんと入ってきたのです」。
これをきっかけに平成十三年から蓮の群生を表現した連作を発表し、同十四年には「湖畔」で川端龍子(りゅうし)大賞の佳作を受賞。以後、朽ちながら様々な形態に変わる蓮や、熱帯植物の力強い造形と色彩に自然美を追求してきた。
絵画のモチーフとしての蓮は、もともと好まなかった。古来から仏画によく使われ、「日本画ではありふれた題材」とみえたからだ。しかし、美大四回生の体験から、得意とする題材の一つになった。
子どもの頃の高田さんは、家で過ごすことが多かったが、大好きな虫取りは例外だった。「どんな昆虫に出会うか分からない高揚感と、採取した時の感動が心地よかった」と、冒険心を膨らませた少年時代を振り返る。
美術表現の冒険者となった今は、身近な風景の中から独自の世界をつむぐ。「大切なことは、スケッチを何度も繰り返し、心の目でよく観察すること。そうして消化するうちに、予想もつかなかった自分本来の見方がみえてくる」。
現在は大学での指導の傍ら、個展や美術展に向けて絵筆を握る。「表面的な美しさを描くのでなく、真実を追求し、それに共感してくれる人を増やしたい」と、創作意欲を燃やす日々だ。








