立候補予定3氏、熱い論戦
◇大津
二十六日告示の知事選(七月十三日投開票)に向けた公開討論会(日本青年会議所近畿地区滋賀ブロック協議会の主催)が十八日、ピアザ淡海(大津市)で開催され、立候補予定者である無所属新人三人の元経産省官僚の小鑓(こやり)隆史氏(47)=自民、公明、維新の会県総支部推薦=、共産県委員会常任委員の坪田五久男氏(55)=共産推薦=、前民主党衆院議員の三日月大造氏(43)が論戦を繰り広げた。(高山周治)
小鑓氏 交通の要衝生かし経済再生
坪田氏 原発即ゼロで琵琶湖守る
三日月氏 若者と女性の雇用支援
この中で「県財政」をめぐって、三日月氏は「選択と集中で公共事業を見直す。基金は若者・女性の雇用支援に活用する。十年後の国体に向けてスポーツ・文化の滋賀をつくる投資を行い、企業、県民の生活を豊かにする」と、メリハリのある予算執行を目指すとした。
坪田氏は「予算のムダ使いへの県民の目は厳しい。新幹線新駅の話がまた出てきたが、とんでもない。国体のメーン会場に二百億円をつぎ込むのは検討の余地がある」と、県の計画に異議を唱えた。
小鑓氏は、「中部、近畿、北陸の交通を結ぶ要衝の強みを生かしながら、産業の基盤である中小企業の支援を進める。観光資源を活用して滋賀のブランド力を高める」と、経済再生による税収アップを訴えた。さらに、三日月氏が訴える公共事業の見直しについては「切るだけでは(税収は)伸びない」と、指摘した。
これに対して三日月氏は「国の成長戦略であるアベノミクスを強調するが、中小企業は燃料費の高騰で苦しみ、働く人の懐は温まる状況になっていない」と、切り返した。
この反論に小鑓氏は「中小企業も二十二年ぶりに景況感がプラスになり、六~七割は給与をアップしている。希望の灯が見えてきており、これを生かすのが重要だ」と、主張した。
坪田氏は「アベノミクスは一握りの大企業に恩恵があっても、庶民の暮らしは大変」と批判した。
「雇用・福祉」については、坪田氏は「安い賃金で若者が働かされ、結婚できずにいる。ブラック企業による若者の使い捨ても許されない。最低賃金を上げ、ワーキングプアを解消する。保育園の待機児童問題も深刻で、市町と協力して保育園を増やす。医療の無料化を中学三年まで広げたい」と述べた。
小鑓氏は「県の人口十万人当たりの医師数は全国的にみて少ない。このため医師と看護師、薬剤師、NPОが連携した体制をつくり、今後増加する独居老人を支える。少子化対策では、女性の活躍できる場、男性が育児できる環境を、市町と連携して整備する」と訴えた。
三日月氏は「医療や福祉では働く人が足りない。県は保育士人材バンクをつくったが、さらにマッチングを進める。県内どこでも先端の医療を受けられるようにする。子育てでは子どもが遊べる環境をつくりたい」と語った。
「原発・防災」では、小鑓氏は「原発への依存度は下げてゆき、省エネ、クリーンエネルギーの導入をしっかりやる。万が一の事故に備えて福井県と連携し、避難ルートや情報発信の態勢をつくる」と、原発立地県との連携の重要性を示した。
三日月氏は、事故が発生した場合、湖西地域のバス避難は困難を極めるとして、「原発施設にとどまらない安全対策、避難態勢の確立なくして再稼働はありえない」と、述べた。
坪田氏は「事故が起これば琵琶湖を守れない。本当に琵琶湖を守るのならば、再稼働を許すべきでない」と訴えた。また、三日月氏の「卒原発」と、坪田氏の「即ゼロ」の違いを問うた。
これに対して三日月氏は「できるだけ早く、原発を動かさなくても自給自立のエネルギー政策をつくる。安全管理し、処分し、放射能拡散につながらない廃炉対策が必要だから、卒原発という言葉を使っている」と、説明した。
これについて小鑓氏が「原発への依存を下げると、卒原発は基本的には変わらない」とみれば、三日月氏は「明確に違う。県が安全対策と避難対策を確認するのが再稼働の判断に欠かせない」と持論を強調した。







