遺伝子回収で新技術開発
◇守山
県立成人病センター研究所(守山市)の木下和生専門研究員はレーザーマイクロダイセクション(顕微鏡で観察しながらレーザー光線で切り取った組織から遺伝子を回収する方法)についての新規技術を開発し、特許を取得した。
動物の組織は様々な種類の細胞で構成されている。医学生物学研究の分野では、顕微鏡を用いて初めて観察することができるほどの微小な構造を他の構造から切り分け、そこに含まれる遺伝子を解析するためのレーザーマイクロダイセクションという方法が既に開発されていた。
従来の方法では、組織を回収するという目的のため、通常の顕微鏡観察に不可欠なカバーガラスを使用することができない。そのため、色合いや細胞内部の詳細を観察することができず、目的とする構造が見つけにくいという問題があった。
木下専門研究員は肺がんの研究を行う中、この問題に直面し、レーザーで切断できるカバーガラス代替品(油性封入剤)を開発した。その結果、細胞形態の観察と組織回収を両立させることができるようになった。
油性封入剤には組織を観察しやすくするだけでなく、含まれる分子を分解から保護するという作用もあることが分かった。
この技術は医学生物学研究だけでなく、がんの遺伝子診断にも応用可能という。





