【野洲】 蜂蜜を主原料とした醸造酒・ミードの製造を野洲市永原で手掛ける醸造所「ANTELOPE(アンテロープ)」が2月、ポーランド・クラフク市で開催された世界最大級のミードコンペティション「Mead Madness Cup(ミード・マッドネス・カップ)PRO 2026」で商業醸造所のみが出品可能なPRO部門に国産蜂蜜を原料に製造した製品「Aurea(アウリア)13」を出品。最高位の「Grand Champion(グランド・チャンピオン)PRO 2026」を受賞した。同コンペ同部門でヨーロッパ以外の醸造所が最高位を受賞したのは史上初の快挙となった。
このほど、同醸造所の谷澤優気社長が記者会見を開き、受賞の喜びを語った。
ミードとは、主に蜂蜜に水と酵母を加えて発酵させて製造されるアルコール飲料。国内ではまだ知名度は高くないが、世界での歴史は古く、蜂蜜以外にもフルーツやハーブを使うなど、世界各国に独自のミード文化が点在する。同コンペは、ヨーロッパを中心に世界中のミード製造者が製品を持ち寄り、評価を競う大会として2018年から毎年開催されている。
同醸造所は、ミードの奥深さに魅せられた谷澤さんらが20年に設立。年間約4万本の各種ミードの製造・販売を行っている。谷澤さんは「ミードはアルコール度数を調整して製造することができ、同じ材料でも多彩な味わいになる奥深さが魅力」と語る。
今回、受賞した製品は、これまで定番として使ってきた海外産蜂蜜が国際情勢の影響により輸入停止となったことを機に「国産の蜂蜜で製造できないか」と考え、静岡県浜松市の養蜂家・塩見亮太さんが採蜜した蜂蜜を主原料に、蜂蜜本来の香りを最大限に引き出しながら、軽やかな発砲感と伸びやかな酸味を備えるよう設計して製造され、アルコール度数6%という飲みやすさのなかに、華やかな香りをまとったミードに仕上げた。
同コンペには777種のミードがエントリーした。谷澤さんは「湿度の高い日本の蜂蜜は製造に時間がかかるが、その過程で深みのある変化を生み、ミードがすばらしい品質になる。今回の大会では、自分たち日本のミード醸造所だけでなく、日本の養蜂家が育んだ蜂蜜そのものの価値が国際舞台で認められたこともうれしい」と語る。
「Aurea13」は、現在、在庫を切らしており、盆頃に再販の予定という。また、今月15日には、今回受賞した蜂蜜と同じものを用いた新商品「SANAGI(サナギ)」を3種リリースする。新商品をはじめ、同醸造所の商品はホームページhttps://antelopemeadery.com/ でも購入できる。
谷澤さんは「国内でもミードが日常の選択肢の一つとなるよう、魅力を発信できる味わいを追求していきたい」と述べている。






