議会「貸付経緯を明らかにすべし」との声も
◇栗東
栗東市が税収増を見込んで、誘致したたばこ小売会社「CSR」(大阪市)への貸し付け金が返済されていない問題を巡り、融資は違法な公金支出だったとして住民が同市を相手取った裁判で、市は十二日、訴訟対応するための弁護士費用二百十万円の補正予算案を市議会へ提案した。十五日に市議会の環境建設常任委員会で審査が行われ、「可決すべきもの」と全員一致。議案は議会最終日の二十二日の本会議で委員長報告を経て採決され、可決する見通し。
この問題は、原告によると、企業への資金貸付を定めた市の条例では一事業者に対して五億円を限度としているのに、市はすでに平成十二年に五億円を貸し付けていたたばこ小売会社「TSR」(大阪市)と代表者、住所、印鑑が同じで、事実上同一企業と見られる「CSR」に対して平成十四~十五年、五億円を貸し付けたのは違法としている。
さらにCSRへの貸付金は、五億円のうち三億円の返済期限が平成二十四年六月に過ぎ、二億円は二十五年三月三十日に過ぎようとしているのに、まだ返済されておらず、市が同社の返済能力を十分に審査せず、不適正な公金支出だったとしている。
このため訴状では市に対して、貸し付け当時の市長だった猪飼峯隆氏(故人)の相続人と国松正一氏に四億五千万円(担保五千万円除く)の支払いを請求するよう求めている。
弁護士費用予算案を審査した環境建設常任委員会(委員五人)では、市当局が「訴状は栗東市長に対して請求せよという趣旨なので、市長(=市)が訴えられている。地方自治法に基づき違法な支出であり、違法な支出をした人(元市長、前市長)に対して請求しなさい、という趣旨なので、そのように考えている」と説明した。
ちなみにCSRの貸付決定に至る経緯を巡っては、市議会でも「不透明で、明らかにすべき」との声が上がっている。
なお、市は一昨年、CSRに先立って返済期限が過ぎたTSRに四億五千万円の返還を求めて大阪地裁で提訴した。これを受けて同社は、市の請求を認め、現在も返還に向けた協議を行っている。






