「吉村敏治」レジデンス企画展
◇甲賀
県立陶芸の森(甲賀市)は三十一日まで、アーティスト・イン・レジデンス企画展「吉村敏治―スパイラル、繰り返す思考」を開催している。
同展は、陶芸の森で制作活動を行うアーティストの成果発表のための展覧会。今回は京都府在住の作家・吉村敏治氏が、陶芸の森で一昨年七月から今年一月にかけて滞在制作した作品を紹介。
作品は、金属が風化したような曖昧(あいまい)な質感と、微妙な均衡の上に成立する張り詰めた緊張感に満ちている。同氏は、時間と記憶をテーマに、独自の造形表現を追究している作家だ。土・釉薬(ゆうやく)・焼成(しょうせい)など、素材・技術として、やきものが備える多彩な魅力とその関係性―。それらをつぶさに検証しながら、“もの”と空間の関係を意識したレトリックな作風を展開してきた。
陶芸の森では、学生時代から手掛けてきた「手」や「人体」などをモチーフに、大型作品の仕事に挑んでいる。慣れない大物土での制作を通して、吉村氏は手捻りの面白さを再認識したと言う。同展では、寡黙な姿が重厚な存在感を放つ「手」、新たな展開を予感させる「人体」を紹介している。








