「認識なかった」との従来説明と矛盾
◇大津
昨年十月、大津市立中学二年生男子生徒(当時十三歳)がいじめを苦にして自殺したとされる問題で、学校の従来の説明で「男子生徒が自殺するまでいじめを認識していた教諭はいなかった」としていたが、実際は自殺前からいじめを認識していた可能性を示す文書が、遺族が市や同級生を相手取って大津地裁で起こしている十八日の損害賠償請求訴訟第三回口頭弁論で明らかになった。
この文書は、市側が提出した証拠資料で、男子生徒が自殺した昨年十月十一日に作成された「生徒指導連絡書」。生徒指導担当教諭が作成し、校長に提出していた。
内容は、男子生徒が自殺する六日前の同月五日、三階男子トイレに数名男子が被害生徒を呼びつけて殴ったことについて、「被害者の男子生徒が加害者の同級生よりも弱い立場であり、加害生徒の身勝手な行動を『いじめ行為』ととらえ、指導する」と、学校が自殺前にいじめと認識していたことが明記されている。
学校側はこれまで、被害者の男子生徒と加害者の同級生がいじめを否定したことから「けんか」と判断し、今後いじめに発展する可能性を考慮して指導したと説明していた。
これについて遺族側の代理人弁護士は「学校は当初いじめを確認できていないとしていたが、矛盾する」と指摘し、「今後は、学校がいじめを認識していたことに基づいて主張を展開していく」としている。
中学校の校長は「当時、けんかだと報告を受けていたので、(生徒指導報告があっても)いじめではないと判断していた」と弁明した。
越直美大津市長は「警察に押収された文書で、市がそれをコピーして検討を始めたのは八月下旬。市としては個々に聞き取りをしていないので、(資料について)最終判断をしていない。第三者調査委員会で検討していきたい」と述べた。








