全協滋賀が緊急教育シンポ
大津市で昨年十月におこった中学二年生男子生徒の自殺問題を受けて、全協滋賀教職員組合主催の緊急教育シンポジウム「子どものいじめ、自殺を考える」がこのほど、大津市勤労福祉センター(打出浜)で開かれ、教育のあり方について活発な議論が交わされた。
参加者から、居場所あって救われた体験談
「教師は本当のこと語るべき」との批判も
亡くなった男子生徒の中学校で実施されたアンケート調査によると、男子生徒といじめたとされる同級生三人は昨年七月ごろから仲良くなり、夏休み明けからいじめ行為が激しくなったとされる。
教員志望の男子大学生は、中学時代のいじめられた経験を振り返った。上下関係はなく、居心地のよい仲間だった。しかし、始めは悪ふざけだったのが、孤立を恐れて「嫌と言えないうちに」、いじめへエスカレートした。
そんな中、母親の支えが大きかった。「悩みをはき出すことで、すっきりした気持ちになった。当時はいじりと思っていたが、今思えば仲間の行為はいじめだった」と断言。そして「悩みをどんどん言える環境をつくってあげることが大事」と、安心できる居場所づくりの大切さを訴えた。
シンポジストの一人で、子どもの相談活動を行うNPО法人CASN代表の谷口久美子さんは「しんどい時、寄り添っていっしょに考えてやることが大事」と語った。
男子生徒が在籍した中学校では七月十一日、自殺を未然に防げなかった原因究明を目的に警察の捜索が入った。
シンポジストで県内中学校教諭の大平浩樹さんは、「今回のいじめは犯罪であり、今まで以上に問い直す必要がある。ただ、何でもすぐ通報とはいえない」と過剰反応を危惧した。
これに対して「学校の閉鎖性に問題がある。」と主張したのは、会場の別の男子大学生。「ある意味で治外法権となっている。いじめは犯罪、犯罪とまでは言えなくとも、少なくとも非常に悪いことという認識が必要だ。学校に透明性を持たせるため、NPO法人、精神科医、警察、地域などで構成する第三者機関が介入すべき」と訴えた。
男子生徒が自殺した直後、中学校では全校生徒対象のアンケートが実施され、回答者約三百人のうち約八割がいじめを指摘していた。なのに、教師間ではいじめの認識がなかった(七月十四日、校長会見)といい、アンケートの取り扱いもズサンだった。
愛知県から参加した教師は「少年が自殺するまで、現場の学校では、どのような論議がなされたのか。市教委のアンケート調査の時、教職員はどう行動したのか。どう見ても、自殺直後からも主体的に動いたとは思えない。当事者の教師の経過報告もなく、教師はまだ本当のことを語っていない」と憤っていた。







