長浜市の浜縮緬工業協同組合
◇長浜
絹織物の最高級、縮緬(ちりめん)の中でも長浜市の地場産業「浜ちりめん」は品質の高さで知られる。そんな浜ちりめんで、国内初の蛍光色に光る絹糸による織物がつくられ、和装業界のシェア拡大に期待を集めている。
独自の精練技術で開発成功
和装業界のシェア拡大に期待
この製品は、浜縮緬工業協同組合(長谷幸治理事長)が伝統産業に付加価値をつけようと、独立行政法人・農業生物資源研究所が開発した遺伝子組み換えカイコがつくる、蛍光絹糸を用いたもの。
縮緬の製造工程では、一旦織り上がったものを百度の熱湯で精練し、ごわごわ感のもとになっている生糸中のセリシンを溶かして取り除き、なめらかで凹凸のある「シボ」のある生地に仕上げる。
しかし、新しく開発した蛍光絹糸は、高い温度をかけると蛍光たんぱく質が壊されてしまう弱点があったので、縮緬での応用は不向きだった。
このため、同組合は若手経営者らが、県東北部工業技術センターの助言を受けながら、特殊な酵素などを使うことにより、六十度以下でも縮緬を精練できる技術を開発した。
昨年秋には、この技術を応用して日本で初めて赤色やオレンジ、緑色の蛍光色を発する「変わり三越ちりめん」、「タテジマ変わりちりめん」を制作し、京都市内の展示会に出展し、好評を博した。
同組合は今後、農業生物資源研究所が申請中の遺伝子組み換え製品に対する国の許可、蛍光色の改良など経て、生産体制を整えていきたいとしている。
藤川正喜・精練事業部部長は「和装業界の新しい技術に注目してもらい、着物を着るきっかけづくりにしたい」と話している。







