住民の完全な納得は遠く「安易に合意すべきでない」
◇湖南・栗東市
有害物が流出するRD産廃処分場(栗東市小野)問題で、県は有害物調査と対策工策定を実施するため、環境省の助言を受けた「今後の対応方針」について住民合意を急いでいる。問題解決が長期化する中、周辺自治会では様々な意見が出ているが、県方針に多くの疑問を抱えているのも現状。この状況に住民の一人は「栗東市の飲み水の七割は地下水。まして有害物は下流の琵琶湖へ流れるので、滋賀県だけの問題でない。あいまいなまま六自治会が安易に合意すべきでない」と表情を曇らせていた。
このほど実施された県と周辺六自治会の話し合いでは、住民から求められた「環境基準以上の有害物(汚染土壌)の除去」については、県は「まとまって見つかった場合に限って除去する」方針をやや修正し、除去すべきかどうか環境省と県検討委員会に諮って検討するとした。ただし「原則取り除くものではない」としている。
さらに検査方法は、含有試験も行うが、有害物が水にどれだけ溶けるかみる「溶出試験」が基本。これは、県の見解が「地下水に溶けない有害物は地中にとどまり、場外に流出しない」とするため。
しかし、同試験では「場内の有害物は懸濁物の状態で流出したり、土壌に含まれる廃油で溶け出すことが考えられる」と不十分という見方もあり、これまで場内外で環境基準を超える有害物はほとんど検出されていない。
例えば、有害な鉛五千立方メートルが以前見つかり、粘土に包まれて場内に埋め戻されている。これについて住民は除去を求めたが、県は「溶出基準を超えておらず、粘土で固めているので地下水へ流出しない」と理解を求めた。
また、住民から有害物の埋め立て場所について、県が元従業員の証言で把握していることから、「ボーリング調査で調べるよりも、直接掘って調査すべき」と要求があった。
これに対して県は「優先的にボーリング調査を行い、確証がとれたら対策工事を行う」と述べるにとどまった。
ちなみに過去、西側市道でボーリング調査では「異常なし」だったのに、あらためて掘削したところ、元従業員の証言通り違法なドラム缶約百本が見つかっている。このほか、証言のあった場内の深堀箇所でも、有害物が見つかっている。






