技術・アイデア駆使した手づくり自動車 燃費1リットル当たり150キロ~250キロ
◇大津・瀬田
一リットルのガソリンでどこまで走れるか。速さでなくマシンの燃費性能を競うー。県立瀬田工業高校自動車部(部員二十七人、大津市)は、そんな環境にやさしい低燃費車競技会に、手づくり自動車で二十年間チャレンジし続け、技術とアイデアを磨いてきた。
自動車部は当初、払い下げ公用車を分解して、整備を学んでいたが、より技術を磨くため二十年ほど前から低燃費車競技会へ出場するようになった。
学校を訪ねると工作室には、数台の競技車があった。新幹線のような流線形のボディ(カウル)は、トレードカラーであるオレンジ色。長さはいずれも二・三メートル~、重さは二十ー三十キロ。軽くて丈夫、かつ操作性を追求した。
毎年六月に出場する競技会は、鈴鹿サーキットで開催され、約百チームが出場する。全長二・五キロのコースを八周走行(原則・時速二十五キロ以上)して、燃費は平均で一リットル当たり百五十~二百五十キロにもなる。
勝敗も魅力だが、何と言っても、「自分たちの思いが形になるのが面白く、それがモノづくりの楽しさになっている」と顧問の安田弘教諭(51歳)。
マシンの規定は、五〇cc4ストロークエンジンを使用すること以外は自由だが、「実際に仲間が乗るので決していい加減につくれない」(安田教諭)。
制作のポイントは、走行時に受ける空気・地面・加速の抵抗。
風を切るカウル(ボディ)は、型に樹脂を塗り付け、固まってから外す。骨格となるフレームは、工作機械を使って、パイプやアルミ板を整形したり、溶接して組み立てる。
タイヤは地面の摩擦をなるべく抑えるため、太さ二〇ミリ以下の競技自転車用。また、本来は横向けのエンジンも、車体の関係で縦にして、軽量化のためミッションのギアを外した。
一台制作するのに半年から一年かかり、部員は夏休み返上で打ち込む。ホワイトボードには、協議した図面や計算式が、夢の跡のように消し忘れられていた。技術は先輩から後輩へ。そして部員はモノづくりの誇りをもって同校を巣立つ。







