背景に上下分離移行 固定費を行政が肩代わり
【東近江】 近江鉄道線の運営について県や自治体、鉄道事業者などで話し合う近江鉄道法定協議会が16日、東近江市内で開催され、車両運行を担う近江鉄道(彦根市)から2025年度決算やJR西日本の交通系ICカード「ICOCA」の3月導入などが報告された
それによると近江鉄道の25年度決算見込みは、営業収益14億9200万円から営業費用14億2500万円を差し引いた営業損益は前年度比1550万円増(29・7%増)の6800万円の黒字となった。
この黒字の背景には、24年4月から公有民営方式の上下分離に移行し、経営を圧迫する線路などの施設維持・修繕や車両更新などの固定費を行政(近江鉄道線管理機構=県と沿線10市町で構成)が肩代わりしているためだ。
輸送実績(25年4月1日~26年1月末)は、▽通勤定期130万7986人(0・8%増)、▽通学定期153万8850人(3・7%増)、▽定期外137万9703人(3・6%増)の計422万6539人(2・8%増)となった。定期は全てコロナ前の水準に回復した。
黒字決算について近江鉄道の藤井高明社長は、「今回生じている黒字部分は氷山の一角であり、氷山の下では維持管理を県と沿線市町に持ってもらっていることで収益が改善し、上下分離してから沿線の利用が増えているため」と述べ、さらに「ICOCA導入でデータがとれるので、収益の見込み立ててイベントをうって結果を踏まえて来年度につなげたい」とした。
また、線路・ホーム・電路などの鉄道施設及び車両を保守管理する近江鉄道線管理機構(県と沿線10市町で構成)の2026年度収支予算では、前年度5800万円増の18億6700万円とする予算の説明があった。
このうち歳入は、国・県・沿線10市町から工事に係る補助金9億8412万円と設備費の負担金8億1185万円のほか、雑収入4800万円、繰入金1200万円など。
このうち県と沿線10市町の負担金の割合は、県と市町が1対1で、市町分は駅数と営業キロ、乗降客数に基づいて按分。26年度の案は、▽県3億912万円、▽東近江市1億9580万円、▽彦根市1億18万円、▽甲賀市5735万円、▽近江八幡市3764万円、▽日野町3150万円、▽愛荘町2217万円、▽豊郷町1615万円、▽甲良町1417万円、▽多賀町1346万円、▽米原市1429万円。






