農地の大区画化と集約化 中山間地は維持管理を省力化
【東近江】 第38回愛知川農業水利研究集会が14日、アピアホールで開催され、土地改良区組合員や行政関係者らの約300人が出席し、近年の農業情勢の知識を深めた。
主催は、永源寺ダムなどの農業用水を利用する農業者(東近江・近江八幡・愛荘・豊郷の4市町)で構成する愛知川沿岸土地改良区(理事長・小椋正清東近江市長)。
講演では、県農政水産部技官、鵜沢和弘氏が、流域開発の歴史や現状を踏まえて、今後の愛知川流域の農業農村整備の方向性を展望した。
具体的には、同地域では1952年(昭和27年)以降、国営・県営事業により用水が安定供給され、ほ場整備事業も急ピッチで進んだ。さらに大型機械の導入で農作業が大きく短縮され、兼業農家が可能になった。基盤整備を契機に、集落営農が積極的に推進され、組織数は全国3位となっている。
現状については、担い手の高齢化が進んでいる一方、経営規模は拡大傾向で、さらに農業者の急速な減少が見込まれる。ちなみに10年後の耕作放棄地が見込まれる農地面積は、県内は12%(全国32%)。
一方、無人でほ場を自動走行する農機を導入するには、1ヘクタール以上のほ場規模が望ましいが、県内の大区画化率は全国(6・3%)に比べて2%と低位とした。
今後の展望については、農業者減少は避けられないため、大区画化で農業の効率化を実現し、担い手への農地の集積・集約化、遠隔操作や自動化(スマート農業)が重要とした。
大区画が難しい中山間地については、▽自動草刈り機を導入できるよう、法面の傾斜をゆるやかにしたり、畦(あぜ)を拡幅、▽泥上げが不要となる管きょ化―などを示し、「維持管理を省力化するため投資が必須」とした。






