【全県】 衆院選(定数465)は8日投開票され、自民が単独で3分の2(310議席)超の316議席を獲得する歴史的な圧勝を収め、維新と合わせ352人の巨大与党が誕生した。滋賀県でも全国の流れと同様に、自民が県内3小選挙区で完勝した。そこで衆院選を記者座談会で振り返ってみた。(高山周治、羽原仁志、古澤和也)
■高市人気を取り込め
B 滋賀でも高市人気は高かった。自民の選対関係者は「前回選挙と明らかに違う。街頭では高市首相のテープを流せば若い人が振り返ってくれるし、首相の写真の入ったビラやパンフレットを受け取ってくれる」とほくほくだった。
A 自民の各陣営は高市人気にあやかろうと、高市首相の名前を連呼していた。厚労相を務める2区の上野賢一郎氏の演説会には、「高市カラー」の象徴、片山さつき財務相が駆け付け、「医療介護救済コンビと呼んでほしい」と上野氏を熱烈アピールしていた。
■中道壊滅、維新埋没
C 中道は公示直前の結党で、公明票をどこまでまとめられるかが鍵とみられていた。候補者を2区、3区で擁立したが、前半戦は準備不足で党名の浸透と集会準備を並行するドタバタぶりだった。
後半戦の3日になって、公明出身の比例単独候補が合同演説に入った頃から、立憲と公明の一体感がようやく出てきた。エンジンがかかるのが遅く、時間切れになった印象だ。
B 維新は、連立相手の自民と県内全ての小選挙区で競い合い、政策実現を進める「アクセル役」を強調し、自民との差別化を図ったが、高市人気の前に埋没した。
■自民が3議席独占
B 1区は、自民の大岡敏孝氏が、維新の政調会長斎藤アレックス氏から議席を奪取し、高市政権の勢いを示した。維新の斉藤氏と国民の河井昭成氏は、比例近畿で復活当選した。
A 2区は、自民の上野氏が貫録の7選目を決めた。独走に入った後半戦になると、他候補の応援演説で地元を離れることがあったが、地方議員や妻が選挙区を回るなど隙がなかった。
C 3区は、自民の武村展英氏が、県内最多の6人乱立のなか議席を守った。前回弱かった湖南市・甲賀市には、知名度の高い閣僚が相次いで入りテコ入れした。
■知事選への影響
A 自民は圧倒的大勝利を収めた以上、「知事選で旧民主出身の現職三日月氏に対して自民候補を立てない選択はない」という声が上がるだろう。
B ただ三日月知事には失政はなく、知名度も抜群だ。これまで自民県連は選挙戦で勝つのは難しいとの見方が大勢だった。
一方で自民の三日月県政への評価は厳しく、多選への批判があっても、対抗馬を立てられない「もやもや感」が市町議員を中心にあった。
A 任期満了(7月19日)に伴う知事選まで残された時間はそうない。党内で三日月知事の知名度を上回る人物はなく、県出身の中央官僚を担ぎ出すにしてもスケジュール的にタイトだ。いずれにしても、どう対立軸を打ち出すのか目が離せないね。






