無書店自治体の同町で本と住民の接点増加へ
【竜王】 竜王町はこのほど、出版物流通の大手トーハン(本社・東京都)と本を通じた相互連携を行う包括連携協定を結んだ。
同社は1949年の会社設立以来、全国の小売店(書店・コンビニエンスストア)と出版社を結ぶ取次事業を展開し、現在も本やコンテンツにかかわる多数の事業を展開している。無書店自治体が約3割、書店が1件のみの自治体が約5割と、全国でまちの書店減少が続く中、状況を憂いた出版文化産業振興財団(通称・JPIC)が昨年、書店振興プロジェクトを立ち上げたことをきっかけに、同社は本を通じた地域振興を図る包括連携協定を無書店自治体へ呼びかけ、今回竜王町が呼応したことで協定が締結された。同社と自治体の包括連携協定は全国で6例目。
協定により、読書イベントの開催や出張書店、災害時にシェルターなどで避難する住民のための移動書架の対応など、さまざまな形で本と住民の接点を増やし、将来的には竜王町らしい新たな書店づくりなども目指していく。
西田秀治町長は「本というものは読者に知識や教養を提供すると共に新たな発見や気づきを与え、想像力を豊かにしてくれるなど、人々にとって大切な存在。読書離れが叫ばれる時代であるが、協定によりさまざまな連携をしていくことで、地域住民が本と接する機会を増やすことを期待している」と述べた。
トーハンの金子俊之上席執行役員は「書店は文化の発信拠点。AIなども科学技術を進めていく上でいいものだが、そんな今だからこそ、多様な文化、考え方に触れることや自分の頭で考えることは重要。この協定が、フェイクニュースや物事の真偽を考えていくための一助にもなれば」と話していた。






