正野玄三家伝来の武者人形展 近江日野商人館 6月1日まで
【日野】 近江日野商人館(同町大窪)で企画展示「正野玄三家伝来の武者人形展」が開かれている。6月1日まで。
この五月人形は、日野の薬産業の中心拠点だった正野玄三家が所蔵していたもの。昨年、同家から寄贈の意向を受けたことをきっかけに、端午の節句(5月5日)に合わせて展示している。今年で2回目。
同館によるとこの五月人形は「源頼朝公富士裾野の巻狩」を表現したもので、江戸時代(安政6年)に京の一流人形作家と名高い丸屋の大木平蔵へ依頼して製作された。同館が毎年「日野ひなまつり紀行」期間に展示している、源氏物語絵巻に描かれる御殿を模した「源氏枠飾り」と呼ばれる木製の御殿びなも大木平蔵作で、ともに正野家が特注した豪華な逸品として伝わっている。
購入当時を記した正野家の日記によると、この五月人形を見るため大勢の人が集まり、見物人には井伊直弼による安政の大獄を避けて日野で生活していた塩川文鱗(平安四名家の一人に数えられた幕末京都の日本画家)もいたとされる。今年の展示では、その塩川文鱗に同家が依頼し、同人形に合わせて描かせた「五月節句富士山図」とともに勇壮な武者人形たちを並べている。
同館の満田良順館長は「この武者人形は非常に保存状態がよく色鮮やかで、塩川文鱗の絵と合わせると一層の迫力がある。昨年は絵を掛け軸として掛けるための部分に傷みがひどく展示できなかったが、今年はなんとか工夫して皆さんに披露することができた。五月人形は江戸時代以前と明治以降で大きく形式が異なり、展示中の五月人形は江戸時代本来の端午の節句の様子がわかる貴重なもの。ぜひ多くの方に見に来てほしい」と話している。
開館時間は午前9時~午後4時。月、火曜休館。
入館料大人300円、中学生以下120円(町在住の中学生以下の子どもと同伴家族は無料)。
問い合わせは同館(TEL0748―52―0007)へ。







