関心の薄れを危惧 支援を続けるラーメン店
【東近江】 能登半島地震・豪雨災害の被災地への関心が薄れるのを危惧する声がある。同災害の死者は3月19日時点で569人(直接死228人、関連死341人)。
「ブルーシートで覆われた家屋が目立ち、息の長い支援がまだまだ必要と感じます」と話すのは、東近江市五個荘北町屋町のラーメン店の副店長、大辻亜衣さん(42)。
同店は創業者が「有事」の際に役立ててほしいとするキッチンカーを所有し、昨年3月の炊き出しをきっかけに、さまざまな支援を続けている。
昨年1月1日の発生してしばらくは、「報道を見るたびに、何もできない無力さへの情けなさと、寒いなかラーメンでほっとしてもらいたい」と、そんな思いを募らせた。
昨年3月には、道路状況を把握でき、系列店有志や客の支援も受けて、7日、店員4人で石川県珠洲市へ向かった。
夜中の1時に出発して、片側交互通行の「のと里山海道」を走行し、到着したのは朝7時半。向かった避難所は正院小学校と三崎中学校で、ラーメンなど昼夜350食分を提供した。
避難住民からは「今までで一番おいしかった」と感謝の言葉をいっぱいもらった。また、自宅避難している人も多く、おばあさんは、ラーメンで体を温めたあと、電気・水道の通っていない真っ暗な自宅へ涙を流して帰って行った。
滋賀に帰ってからは、惨状を目の当たりにして心苦しく、できることから支援を続けようと、店頭に募金箱を置いたり、寄付つき商品の販売をはじめた。
そして、炊き出し支援から1年後の今年3月7日、キッチンカーの受け入れが終わっていたため、同じメンバーで災害ボランティアとして同県七尾市へ向かった。
1年ぶりの被災地では、傾いている家屋がまだ多く、幹線道路は復旧したものの、集落内の修復は追いついてないところが多く、社会から取り残されているように感じた。
家財仕分けでは、住宅の解体・撤去を前に整理を手伝った。住民は思い出が詰まった家財をみつめて、「置いておきたいけど、どうしようもない」と繰り返し口にした。
傾聴のボランティアは、悩みや困りごとの聞き取って、心のケアに努める。だが、災害に便乗した悪徳商法が横行しているためか、ボランティアの腕章をつけているのに警戒されたことも。
大辻さんは、「1人でも多くの人を支援の輪に巻き込みたい。そのためには、誰かが支援の継続を言いつづけることが大切」と、力を込めた。
なお、災害ボランティアに参加するには、石川県県民ボランティアセンターのホームページに事前登録する必要がある。また、義援金は、東近江市社会福祉協議会の福祉センターハートピア(今崎町)または各支所の窓口で受け付けている。振込の場合は詳細は滋賀県共同募金会のホームページへ。
(高山周治)









