接種により認知症リスク低下も
【東近江】 帯状ほう疹の定期接種が今年度から、65歳以上になった高齢者などを対象に始まった。帯状ほう疹は、体内に潜伏している水ぼうそうと同じウイルスが、加齢や疲労による免疫力の低下で活性化し、痛みを伴う水ぶくれが帯状に現れる皮膚の病気。そこで、東近江医師会会長の小杉厚医師に接種の重要性を聞いた。敬称略。
―帯状ほう疹とはどんな病気か。
小杉 50代以上の人がかかりやすく、60代~70代でピークを迎えるが、近年は若い年齢層の患者も増えている。1度かかっても再発する可能性があり、神経痛の後遺症で痛みが続くこともあり、甘くみてはいけない。
―生ワクチン(乾燥弱毒生水痘ワクチン)と不活化ワクチン(乾燥組換え帯状疱疹ワクチン)の2種類あるが、違いは。
小杉 生ワクチンは副作用が少ない。発症抑制率は、接種後1年で6割、5年で4割とされる。
不活化ワクチンは効果が高く、5年で9割、10年で7割とされる。2回打つ必要があり、副作用は注射部の腫れなどがある。
どのワクチンを選ぶかは、発症ピークの60~70代は効果の高い不活化ワクチンを打つのが望ましい。80代からは副作用の少ない生ワクチンがよい。
―対象年齢でない人は、その年齢まで待たなければいけないのか。
小杉 定期接種の対象は、65歳から100歳まで5歳ごととなっている。例えば66歳の人で、70歳になるまで待つのが不安であれば、東近江市の任意接種の費用助成を使って打つことを勧める。来年度に対象年齢になる人であれば、定期接種まで待つのがよいと思う。
―帯状ほう疹ワクチンは認知症を抑制する効果もあるという。
小杉 帯状ほう疹ワクチンで認知症のリスク低下を示す研究は、続々と示されている。例えば米国の研究チームが70歳を対象に7年間調査を行ったところ、接種者の認知症の発症率は20%低減された。
帯状ほう疹の予防だけでなく、認知症の抑制に効果があるのであれば、高齢者にとっては朗報だと思う。
帯状ほう疹定期接種
【接種対象者】2025年度に65歳を迎える人、29年度までの5年間の経過措置として、その年度内に70、75、80、85、90、95、100歳となる人。
【接種回数】乾燥弱毒生水痘ワクチン1回、または乾燥組換え帯状疱疹ワクチン2回。
【接種費用】乾燥弱毒生水痘ワクチン2千円、乾燥組換え帯状疱疹ワクチン5千円(1回につき)
【問い合わせ】東近江市健康推進課(TEL0748―24―5646)








