地域と育む制作活動 森島 善則
私は現在、作家として活動しています。主に写真作家として取り組んでいますが、写真以外の分野にも視野を広げ製作しています。
昨年の春、友人から近江八幡市で開催される国際芸術祭「BIWAKOビエンナーレ」のキュレーター(展覧会の企画運営の専門家)の方が地域おこし協力隊の募集を検討していると聞きました。
その後、実際にそのキュレーターの方とお話しする機会があり、地域おこし協力隊の仕事と自身のアーティスト活動を両立しながら、地域に貢献する方法について考えるようになりました。
私は以前からBIWAKOビエンナーレに興味があり、知り合いの作家が出展していたこともあって、これまでに2度訪れたことがあります。
その際、近江八幡市旧市街地の歴史的な町並みや伝統的な町屋、ヴォーリズ建築、八幡山を会場としたアート作品の展示を見て深く感銘を受けました。
特に、作品による空間演出の巧みさには圧倒され、今でも鮮明に記憶に残っています。
また、写真撮影の仕事で滋賀県を訪れる機会も多く、琵琶湖や山々に囲まれた環境での暮らしに憧れていました。こうした歴史や文化、アートが身近にある環境に惹かれたことが、地域おこし協力隊に応募した大きな理由です。
地域おこし協力隊としての目標は、近江八幡市に定住し、作家活動を通じて生計を立てることです。そのためには、人とのつながりを築き、地域の環境や隣接地域の特性を深く知ることが重要だと考えています。
現在、近江八幡市の自然や文化を作品に取り入れることを目指し、西の湖で管理されているヨシや瓦製造に使われる粘土、地域で採取できる植物を活用した和紙作りの計画を進めています。
また、個人の作家活動と並行して、将来的には地域の方々とともにものづくりや販売を行い、コミュニティを育む拠点を持ちたいと考えています。前職では、障害のある方々とともに企業から受注した伝統工芸品の生産や販売、アート活動のサポートを行う仕事に携わっていました。その職場では、利用者がのびのびと働ける環境が整っており、地元の人々や教育関係者、学生、さらには他府県の企業など多くの方々が見学に訪れる場となっていました。この経験を活かし、近江八幡市でも地域に根ざした活動を展開し、アートや文化を通じた新たなつながりを創出したいと考えています。
しかしながら、現時点では地域の方々との接点が少ないことが課題となっています。そのため、1年目の取り組みとして、できるだけ多くの場に足を運び、地域の方々と積極的に交流を図りたいと考えています。そうすることで、自分がやりたいことと地域が求めていることをつなげ、両者が共有できる目標を見出していきたいと思っています。







