県政NOW 「核兵器禁止条約の署名・批准に向けて」
1月26日付けの新聞各紙に「核禁止条約オブザーバー見送りへ」などの見出しが躍りました。これは今年3月に米国で開催される核兵器禁止条約第3回締結国会議に政府がオブザーバー参加することについてノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)などが求めていましたが、政府はオブザーバー参加は見送り、与党の国会議員の派遣を検討するという内容の記事です。議員の派遣で一歩前進したという意見もあるようですが、重要なのは政府としての参加です。
日本は唯一の戦争被爆国であり、核廃絶に向けて先頭に立って取り組むことが多くの国民の願いと思いますが、おそらく米国の「核の傘」の下にあるという安全保障上の理由で日本政府は一歩前に進むことができないのでしょう。
滋賀県議会では以前にも「県政ナウ」でお知らせしたように令和2年10月12日の県議会閉会日において「核兵器禁止条約の署名・批准に向けた建設的な議論を求める意見書」が可決されました。賛成したのは当時のチームしが県議団、日本共産党滋賀県議会議員団、さざなみ倶楽部の3会派で、反対したのは自由民主党滋賀県議会議員団と公明党滋賀県議団の2会派でした。採決の前には5会派のすべてがそれぞれ賛成と反対の討論をするという激論の末に可決され、国に送られています。これは滋賀県議会にとって大きな一歩だったと思いますし、核なき平和社会を目指すべきという県民の皆さんの御期待にも応えられる出来事でした。
核兵器禁止条約は核兵器の開発・生産・保有・貯蔵などを禁止して核兵器のない世界を目指すための国際条約であり、2017年に122カ国の賛成によって国連で採択されました。残念ながら唯一の戦争被爆国である日本をはじめ、米国、ロシア、英国、フランス、中国という核保有国が反対しています。
世界情勢をみるとウクライナ紛争は今も続き、ガザ地区におけるジェノサイドにより多くの命が奪われています。こうした紛争の中で核の使用をほのめかす国もあって核兵器の保有は単なる抑止力といえる時代ではなくなりました。
我が国は戦後80年を迎えて戦争を知らない世代が大半です。しかし、戦争の爪痕は大きく残っています。二度と悲惨な核兵器の使用が行われないように世界に発信する責任が我が国にはあるはずです。
目指すのは核兵器禁止条約の署名・批准ですが、その第一歩として締結国会議に日本のオブザーバー参加を求めたいと思います。国会で与党が過半数割れしている今こそチャンスです。野党勢力の奮起に大いに期待します。






