本堂では本尊の御身拭い 来年は希望の持てる年に
【近江八幡】西国三十二番札所・観音正寺(近江八幡市安土町石寺)で13日、千手観世音菩薩本尊のお身拭い式と奥の院の「天楽岩」に新しいしめ縄が飾り付けられた。正月の準備を始める日とされる「事始め」の恒例行事で、境内での迎春準備が始まった。
午前10時から本堂で行われたお身拭い式は、11月1日から特別公開されていた胎内仏を一旦、本尊に戻す法要のあと、読経が響く中、岡村遍導住職に続いて一般信者や地元の寺役員らが手を合わせ、真っ白の浄布で本尊の埃を丁寧に拭い、本堂は総白檀の重厚な輝きと、神聖な雰囲気に包まれた。
このあと、奥の院の「天楽岩」に新年を迎える真新しいしめ縄が飾り付けられた。山頂の峰付近に巨岩が重なり合う天楽岩には聖徳太子がこもったと伝えられる岩室があり、その岩壁には県内最古と伝わる5体の摩崖仏が彫られている。
聖徳太子が天照皇大神宮と春日大明神からお告げを受けたとされる聖地として祀られ、巨岩の周囲を囲むようにしめ縄が飾り付けられている。
交換された新しいしめ縄は、麓の石寺地区の寺役員によって製作されたもので、長さ16メートルの大縄。岡村住職が見守る中、山伏、寺役員らが大きな天楽岩に登って飾り付けた。天楽岩へのしめ縄の飾り付けは、ことしで4年目を迎える。
しめ縄飾りの作業を見守った岡村住職は「令和6年は、元旦から様々な悲しみや苦しみの声が聞こえてきた1年でした。生きている以上、どうしようもないことかも分かりませんが、希望をなくすことなくいただいた命を大切に生き切らなければなりません。年の瀬にしめ縄を飾ることは、心新たにするということでもあり、また、目に見えないものへの感謝を表すということでもあります。令和7年は、どんな年になるか分かりませんが、希望を持てる年であってほしいと願います」と、ことし1年を振り返った。








