修理完了を祝う特別開帳法要
【東近江】 聖徳太子の創建と伝わる百済寺(東近江市百済寺町)の秘仏で、太子ゆかりの「植木観音」と呼ばれる重要文化財百済寺十一面観音立像(奈良時代8世紀後半)の修理が完了した。これを祝う特別開帳法要が営まれ、関係者や寄付者ら約30人が参列した。
重要文化財百済寺十一面観音立像
国・県・市補助とクラファンで実現
今回の修理は、像表面の金箔(きんぱく)の剥落(はくらく)などが進まないようにした。費用は国や県、市の補助のほか、クラウドファンディングで昨年8月~11月に寄付を募り、268人から約321万1000円が寄せられた。
この十一面観音立像は、一本のカヤを彫り出した一木造りで、高さ2・49メートル。立体感が少ないことから、専門の仏師でなく造仏僧によるものとみられるが、胸幅を広くとり胴部を締めた体型などから奈良時代の貴重な作例とされる。彫り直しがなく、当初の表面漆箔がよく残っており、保存状態が良好とされる。信長の兵火から逃げるため、ひきずって持ち出した際、かかと部分に生じたとされる欠損がある。
法要では参列者を代表して小椋正清市長が、「修理により命を取り戻し、息吹きが与えられた。志をいただいた方にお礼を申し上げたい」と祝辞を述べた。
濱中亮成住職は、「多くの方に支援いただき、先人が遺してくれた貴重なご本尊を修復できて感謝の思いです」と話していた。








