自治刻刻 愛知川の清流を取り戻そう
日本最大の湖である琵琶湖は、周囲の山々を源流とする大小460本の河川が流れ込み1本の瀬田川から流れ出し、京都を経て大阪湾へと注ぎ、その循環で美しい湖を形成しています。
ところが、琵琶湖に注ぐ主要な河川のひとつである愛知川が、とても清流とは言い難いほど悲鳴を上げています。愛知川の源流である神崎川、茶屋川、御池川などで大小の土砂崩れが発生し土砂が河川に流れ込み混濁しているのです。特に、茶屋川上流部では少しの雨量でも土砂崩れが生じ、その濁りがなかなかとれない状況が続いています。これは、戦後住宅材として杉や檜が盛んに植林されたものの、手入れがなされず放置されたままになっているため、根がしっかり張れず保水力が著しく低下していることが一因と考えられます。
かつて日本一の美味と称された愛知川の鮎も河川の状態の悪化によって激減し、解禁日には太公望であふれていた情景も昔日の感がいたします。
中下流域ではアーマーコート化や瀬切れがしばしば生じ、鮎が遡上できず、鮎の餌となる良質の藻も十分ではないため生育せず、数も少ないため、なかなか私たちの口に届かなくなりました。
さあ、このままの状態を放置しておいていいのでしょうか。
言うまでもなく一級河川の管理は県にその責任があるのですが、清流を取り戻し、鮎の復活をしていく活動は、県と市とそして市民のみなさんの目的意識を持った総合力を必要とするのです。河川愛護活動として、清掃作業や草刈作業など市民の努力が続けられてきていますが、川の中に木が茂り森のようになっているところもあり、河川愛護の活動ではとても追いつかない状態です。今こそ広い意味での環境政策として愛知川の清流を取り戻すため、源流部の森林をしっかり管理し、ダムの放流も瀬切れを起こさないよう配意するなど具体的な行動に出るべきときではないでしょうか。
美しい琵琶湖を維持するためには、周辺の山々に源流を持つ「琵琶湖の森」をしっかり管理し清流を取り戻すことが重要なことなのです。






