影響最小限に、県・関係市町と国へ要望 税収減なのに来年度は「不交付団体」か
【竜王】 ダイハツ工業の認証不正問題を受け、滋賀工場のある竜王町では出荷停止による税収への影響が懸念される。西田秀治町長は滋賀報知新聞社の取材に応じ、法人町民税で一定の影響があると認めたうえで、「行政サービスや計画をやめることはない」と語り、影響が最小限にとどまるよう国・県への要望を粘り強く行う姿勢を示した。(高山周治)
―まず、地元自治体としての受け止めは。
西田町長 法令違反については許されることではない。原因についてしっかり反省して対応してもらいたい。また、ダイハツは長年まちづくりを援助してくれ、町民にとって思い入れの深い企業だ。一日でも早く信頼を回復して、モノづくりを進めてほしい。
―現在の対応は。
西田町長 関連会社の資金繰りの問題や、社員の雇用不安が広がらないよう、県と町に相談窓口を設けた。
また、竜王町をはじめ工場周辺の県内11市町が1月25日、国に対して影響を最小限に抑えてほしいと要望したところだ。
―同社は法人町民税の約4割を占める。税収の影響はどうか。
西田町長 収入的には痛手ですよ。新年度予算では、今回の不正問題を受けて、ダイハツからの法人町民税の減収は(最悪を想定して)最大限を見込む。ただ、税で大きく占めるのは固定資産税で、これは確保できる。
―税収が豊富なため、国からの仕送りである「地方交付税」を受けずに、みずからの税収だけで財政運営する不交付団体になる可能性がある。
西田町長 今の制度の仕組みでは、(前年度の税収からみて)2024年度の不交付団体はほぼ確実だ。23年度は交付団体で地方交付税を受けたが、新年度はそれがなくなる。
何とかしてくれと(県と国へ)要望する。例えば(災害などの)特別な財政需要がある場合、国から受けられる特別交付税があるので、そういう税でなんとかならないかと。
―減収による行政サービスの見直しは。
西田町長 今回のことで行政サービスをやめたり、新たな計画をやめることは一切ない。(貯金にあたる)財政調整基金のほか、新たな企業誘致やふるさと納税の増収分を使って乗り越えたい。
―税収を一企業に依存する財政体質の再構築はどうする。
西田町長 以前から、一つの企業に頼る「一本足打法」はしんどいと訴えてきた。ダイハツの税収をきちんと確保しながら、ほかの企業誘致で増収を図る、バランスのよい財政をめざしている。
滋賀竜王工業団地では全7区画が完売しており、名神高速竜王インターチェンジ周辺も開発の余地があり、今後も企業誘致を進めたい。







