国政刻刻 未来の農業を守るために
農業が危機に瀕しています。今年の農家数は法人もあわせて約93万戸、20年前と比べて半減してしまいました。また、農業従事者の平均年齢は70歳に手が届くところまできており、農村はすでに崩壊の危機をむかえ始めています。
現在、約680万トンを生産し完全に自給できている主食用米の生産は、日本の総人口が1億人を下回る30年後には300万トンを割り込み、需要に対して100万トンも不足すると予測されています。またウクライナ危機により穀物は世界中で争奪戦が繰り広げられていますが、円安が進行するなかで、100%輸入に頼る肥料原料も含めて、今後も輸入に頼れるかどうか、大いに疑問があります。食料を輸入に依存するわが国の自給率はカロリーベースで38%しかなく、世界主要7か国(G7)のなかで最低レベルです。隣国の中国が14億人の胃袋を満たすために世界中から食料を爆買いしているなか、日本はこの先どのようにして食料を確保していけばよいのでしょうか。
これからは過度に食料の輸入に依存するのではなく、基幹的な農産物の自給率を高めていくことが重要だと考えます。そのためには、私たちひとりひとりが農作物の価値を正しく評価して適正な価格で購入することが求められます。農業の世界では、大手流通業者等に価格決定権があるため、生産コストを価格に転嫁することが難しく、農業が儲からない最大の原因となっています。適正な価格で地域の農産物を購入することが未来の農業につながります。
一方、国内で廃棄される食品は年間523万トン、国民1人当たり毎日茶碗1杯分の食べ物を捨てているのです。もったいないことです。飽食の時代はまもなく終わります。農業と食の未来を守るために食材の無駄をなくし、適正価格で地元の農産物をお買い求めいただくようにお願いいたします。






