国政刻刻 「厳正かつ公平」とは
4年前の河井元法相による買収事件において、東京地検特捜部の検事が元広島市議を任意で聴取をした際に、不起訴にすると示唆することで買収を認めさせようとするやりとりを録音したデータが元広島市議の弁護人によって公開されました。この元広島市議は当時現職であり、否認をし続けた場合には起訴されて有罪となり失職する可能性があるため、「全面的に罪を認めて反省の姿勢を見せれば不起訴にする」という検事からの示唆を受け、その提案を結果的に受け入れました。このように不起訴を約束し、その見返りとして期待する自白を得ようとする取り調べは「供述の任意性」に疑念を生じさせるものであり、事件の真相解明をはばむ不当な捜査と言わざるをえません。取り調べでは元法相の処罰が捜査の狙いだという検事の発言もあったそうで、特捜部が元法相の摘発ありきで構図を描き、強引に自白を得ようとしたのではないかという疑念が生じています。
特捜部は妻を当選させるために広島の県議や市議ら約100人に総額2900万円を買収目的で配ったとして、元法相を公職選挙法違反で起訴する一方で、現金を受け取った議員らは全員不起訴となり、世間からは不公平だと非難の声があがりました。市民からの申し立てを受けた検察審査会が改めて審査を行い、100人中35人を「起訴相当」、46人を「不起訴不当」という結論を出しました。その結果を受けた検察は一転して9人を在宅起訴、25人を略式起訴したのです。公開された録音データは、約束を破られた形になった元広島市議が略式命令を不服として正式な裁判を請求するなかで明らかにされたものです。他にも不起訴を示唆されたと主張する人たちがいます。10年前の村木厚子さんに対する証拠改ざん事件の反省はどこへいったのでしょうか。検察の姿勢が問われています。






