自治刻刻 給食費の無償化
新型コロナ問題もようやく長いトンネルの出口が少し見えてきたようです。3年を超える長い間、感染予防やワクチン接種、経済対策等々市民の皆さまとともに危機的状況を乗り越えてきました。この間の皆さまの御協力に心から感謝申し上げます。
さて、コロナ禍とロシアのウクライナ侵略に端を発する諸物価高騰対策や子育て支援策として様々な施策が講じられていますが、最近になって、学校給食費の無償化について議論が活発になってきています。現に全国の地方自治体の中には、すでに無償化に踏み切っているところも見られ、政府与党においても検討を始めるような情勢です。
この無償化については賛否両論がありますが、その可否については慎重に判断しなければならないと考えます。諸物価が高騰しているのに一向に所得が上がらないことで生活が苦しく、そのための家計支援としての意味合いという点では理解をすべきでしょう。しかし、人はどこにいても生きていくためには食べなければならない、その糧(かて)を得るためには働かなければならないのであって、働くことの本質的な目的は「食べるため」にあるのではないかと考えます。
この観点において、幼少期から給食としての糧が国や自治体から無償で提供されることとなれば、食に対する感謝の念や、母や父が給食費を払っていてくれているという意識を持たないまま成長することとなり、人格形成上たいへん大きな問題となるのではないかということを危惧するのです。もっと言えば、自由主義国家である日本がまさに社会主義国家へと変貌していくプレリュードとなるのではないかとの恐怖すら感じるのです。
本市では当然のことながら、貧困家庭に対する給食費の減免措置を実施していますからセーフティーネットとしての救済制度の確保はできています。
以上の意見は、あくまでも個人の見解ではありますが、少なくとも給食費の無償化という施策が首長や自治体のパフォーマンスであったり人気取りの手段になってはならないことだけは明言しておきたいと思います。






