大野県議による県への不当要求疑惑
【県】 共産党県議団(節木三千代団長)は18日、大野和三郎県議が県の特定業者との取引見直しを所属会派の総意であるようにして求めた疑いがある件などについて「政治倫理基準に反している疑いもある」とし、他の全会派に政治倫理審査会の設置を求める申し入れを行った。26日に開会する今年度県議会招集会議に向け、各会派の判断に注目が集まっている。(石川政実、羽原仁志)
自民党県議に「チームしがの弱腰に期待」との声も
良識問われる各会派の判断
県の「滋賀県議会議員の政治倫理に関する条例」では、議員や県民から「政治倫理規準に反する疑いがあると認められる議員等がいる」と審査の請求を受けた場合、議長は「議会に滋賀県議会議員政治倫理審査会を設置する」と定めている。
同審査会は、議員と学識経験者からなる12人以内で組織され、審査の結果、政治倫理に反する事実があったと判断した場合、議員辞職の勧告や全員協議会での陳謝などの措置を議長へ報告し、議長から当該議員などへ通知される。同条例は2003年に施行されたが、県議会事務局によると「これまで審査会が設置された実績はない」としている。
同県議団は会見で、議員が順守すべき政治倫理として同条例の「特定の利益を擁護するなど県民の信託に反する行為を慎み、県民から批判を受けないように努める」(第3条4項)や「県の事業や県に関する契約などで特定の者に有利や不利になるような働きかけをしてはならない」(同5項)などを取り上げ、「政治倫理基準に反している疑いがあるような問題を滋賀県議会が放置しておくことは、県民の厳粛な信託に背くものであり、見識が問われる」と説明した。
同審査会の設置には、同条例に「議員の定数の3分の1以上で、かつ、2会派以上の議員の連署または紹介」が必要と定められている。
現在、県議会議員の定数は44人であり、今回の申し入れによる審査会設置にはその内15人以上の賛同と共産党県議団以外にもう1会派の賛同が必要となる。
共産党県議団からの申し入れを受けた各会派では会派内で協議するが、それぞれ慎重な姿勢だ。
自民党県議団の奥村芳正代表は「自民党県議団では、大野県議が県に行った不当要求に対し、会派離脱勧告をし、適切なけじめをつけた。審査会については協議する」としている。
チームしが県議団の今江政彦代表は「審査会とはどういう物なのか共有した上で考えたい」と述べるに止めた。
また、公明党県議団の中村才次郎代表も「これまで設置されなかった審査会自体についても会派内で共有して検討する」と述べた。
さざなみ倶楽部の清水鉄次代表は「当局から説明を受けた上で、考えたい」としている。
さらに、今回の動きに夏の選挙戦への影響を危惧する声もある。チームしが県議団ベテラン議員は「この時期に他会派からの提案に相乗りすることに批判的な意見もある」と語る。片や、自民党県議団ベテラン議員は「チームしが県議団がこの件に弱腰という見方もあるが、これは我が党にとってはありがたい。審査会の追及で我が党への批判が高まれば、夏の参院選にも影響が出かねないからだ」と受け止めている。








