高齢者の接種前倒し 見通し立たない一部自治体も
【全県】 菅首相が4月下旬に新型コロナワクチンの高齢者接種を「7月末までに終了」と示したのを受けて、県内19市町のうち11市町が終了時期を前倒しにして計画を見直したことが、滋賀報知新聞社の取材(5月25―28日)でわかった。情報が乏しく手探りで実施する中、土壇場で計画変更を迫られ、自治体の担当者は「正直、きつい」と悲鳴を上げている。(高山周治、羽原仁志、矢尻佳澄)
計画を見直した自治体は、大津市、彦根市、長浜市、近江八幡市、守山市、栗東市、甲賀市、野洲市、東近江市、米原市、日野町の11市町。想定を上回る予約の申し込みのため、接種時期がずれ込み終了が見通せなかったり、最長2カ月を前倒す自治体があった。
人口が最も多い大津市は当初、接種の希望者を高齢者人口の6割とみていたが、想定を上回る申し込みがあり、終了予定が「見通せない状況」になった。
このため、市内4カ所の集団接種会場の運営方針を見直し、接種の効率化を進める。
さらに県が設置を検討している大規模接種会場については、「すぐにでも活用したい。早く設置してもらえればありがたい」とする。
このほか主な市町をみると、長浜市は開業医で打つ個別接種主体で進める予定だったが、7月末の終了目標を達成するため、集団接種を8カ所から9カ所に追加し開設時間も拡大。
野洲市は、野洲病院の土・日曜日の予約枠を拡大するとともに、県が設置を検討している大規模接種会場の利用も期待する。
甲賀市は、風水害による中止に備えて、予備日として空けていた6月下旬以降の日曜日を実施日に充てた。
東近江市は、高齢者人口の8割を超える予約で9月末までにずれ込んだ。これを7月末に前倒しするため、集団接種会場の開設時間を広げたり接種回数を増やし、予約の変更を受け付けている。
近江八幡市は、接種希望者の見込みを高齢者人口の9割に引き上げ、集団接種の土・日曜日の接種枠を広げた。すでに2回目の接種予約を8月初旬にとっている市民には、予約を前倒しに変更して通知。
なお、県は接種を加速するため、大規模接種会場の設置を検討している。これについて大半の市町は、仕事などが忙しい一般接種で期待する。ただ、「県南部以外にも会場が開設されないと利用が見込めない」「県と市町で予約の二重取りにならない仕組みが必要」「医療従事者の派遣のほうがありがたい」などの意見があった。







