ビワコオオナマズ水槽など展示再開
【草津】 県立琵琶湖博物館(草津市下物町)で再建を進められてきたビワコオオナマズ水槽とコアユ水槽が新たな装いで完成し、11日にオープンした。これにより、2023年から継続してきた同館水族展示室での閉鎖エリアはすべて解除されたことになる。
ビワコオオナマズ水槽は、同館開館当初から設置され、固有種のビワコオオナマズを見られる、同館目玉展示の一つとして親しまれてきたが、2023年2月10日未明に突然大破するという大事故に見舞われた。幸い人的被害はなく、ビワコオオナマズも無事だったが、他の水槽も含めた安全点検の結果、複数の水槽から小さなヒビが確認されたことで、長期間の水族展示閉鎖が余儀なくされてきた。
同館では、水族展示復旧に向けた取り組みを実施。その一環として「みんなでつくる新水槽」と銘打ったクラウドファンディング(CF)も展開した。CF第1弾では1159万3000円の支援が集まり、24年にトンネル水槽など10水槽を再開させた。続けて、大破したビワコオオナマズ水槽とコアユ水槽改修に向け、CF第2弾を実施。1773万9702円の支援が集まった。
今回、同館では事故を受けて設置した第三者委員会の水槽破損の原因調査も踏まえ、ビワコオオナマズ水槽とコアユ水槽は従来と同じような円柱型の水槽で作ることはできないと結論づけ、一から設計し直して新水槽を作った。
新ビワコオオナマズ水槽は、琵琶湖北部の葛籠尾崎沖にあったとされ、大きな裂け目に多数のナマズが潜んでいた「ナマズ岩」の様子を表現。地質学を専門とする同館学芸員も設計に携わり、「ナマズ岩」に潜む“琵琶湖の主”の姿を再現した。また、水槽の裏側に回ると、琵琶湖に生息するナマズ、イワトコナマズ、ビワコオオナマズの3種を下から見上げて観察することができる展示も設置。同館では「ナマズの違いはお腹側から観察するとよくわかるので、ぜひ、じっくり観察してほしい」と勧める。
さらに、新コアユ水槽は、琵琶湖の代表的な漁の一つである「エリ漁」をイメージ。漁で実際に使う網や忠実に再現したエリの模型なども展示し、コアユの泳ぐ姿と一緒に琵琶湖の漁業との関わりを紹介している。
新水槽オープン初日、展示再開を楽しみに集まった多くの来館者が興味深そうに足を止めて展示に見入っていた。
同館の亀田佳代子館長は「長い期間、お待たせした新しいビワコオオナマズ水槽をお披露目できてうれしい。この期間、たくさんの人に支えられ、励まされ、勇気づけられてきた」と感謝を述べ、「これまで以上にビワコオオナマズをはじめとする琵琶湖の魚や琵琶湖と人との関わりを深く面白く知ってもらいたい」と期待を語った。







