不明瞭なワクチンの供給状況 集団接種会場での円滑な接種目指す
【全県】 今月5日から新型コロナウイルス感染症ワクチンの医療従事者先行接種が県内でも順次始められた。現在、次のステップとなる65歳以上の県民を対象とした接種への準備が県や各市町で進められている。今後、広く県民へのワクチン接種が進められることで、感染拡大の抑制へつながることに期待が高まる一方、県民へ接種を行うための課題が浮き彫りになってきている。(羽原仁志)
もっとも懸念されるのは、国からのワクチン配分が滞りなく行われるかが不明瞭な点だ。
1回目の配分として県に届けられるのは、1箱に195バイアルが収められた22箱。1バイアルから5回分のワクチンが使用でき、1人につき2回接種をすることから概算すると、22箱で約1万725人分となる。これは、県内在住の65歳以上約36万9千人の2・9%分しか満たしていない。
国は、今後随時、各自治体に配分していく方針だが、本紙の取材に対し、県内19市町のワクチン接種担当者のほぼ全員が「供給状況がはっきりわからないと、正確なスケジュールが立てられない」と答えた。
また、接種には対象者が事前に各市町から発送された接種券を元に、接種会場と日時の予約をする必要があるが、接種券の発送時期が各市町で異なり(表参照)、接種可能日も異なることから、各市町では混乱が起こらないように調整している。
実際に接種が始まった後の課題も見えてきている。接種会場では、まず受け付けをし、予診票を元に問診を受け、接種。その後、経過観察場所で15分間待機する必要がある。今月14日、大津市で実施された模擬訓練では事務的な手間取りにより受付で行列が発生した。市の担当者は「地元の協力で本番の様子を把握できた。当日までに体制を調整する」と述べる。
一方、県では、今年1月にワクチン接種推進チームを立ち上げ市町事務量の軽減や医師確保の調整などを進めている。同チームの藤田和也副参事は「市町と連携し、正しい情報を早く県民に周知できるように取り組んでいく」と語る。
各市町では同感染症ワクチン接種に関するコールセンターを設置し、対応に当たる。また、接種後の副反応などの相談など市町での対応が困難な医学的知見が必要な専門的相談には県の専門相談窓口(TEL077―528―3588)で対応していく。







