誰でも文化芸術を享受できる施策展開を
【県】 滋賀県文化審議会(会長・片山泰輔静岡文化芸術大学教授)はこのほど、県が昨年7月に行った「滋賀県文化振興基本方針(第3次)」策定に向けた諮問へ答申を行った。
県では、2009年に公布された県文化振興条例に基づき、文化振興施策の総合的・効果的な推進をすることを目的に、文化振興に関する総合的・長期的な目標や文化振興施策の方向を盛り込んだ基本的な方針となる「滋賀県文化振興基本方針」を11年に策定、16年に第2次方針の策定を経て、現在、第3次方針の策定を進めている。
県庁知事室で答申を行った片山会長は「答申には人として生きるには文化芸術が不可欠という強いメッセージを込めた」とし「誰でも文化を享受できることを滋賀県として明記し、“県が何をしたか”ではなく“県や各地域がどうなるのか、どうなったのか”を大事にした基本方針にしてほしい」と三日月大造知事に伝えた。
同答申では、これまでの第2次方針の課題として、▽文化による県ブランド力の向上やその魅力の効果的な発信に向け、広域的で発信力のある取組を充実させていく必要がある▽文化財等の保存、継承は、担い手の高齢化等により困難になっているため、幅広い活用を推進することで、理解者のすそ野を広げ、多様な主体によって支え合う仕組みづくりを進める必要がある▽「美の滋賀」づくりの施策の柱であった新生美術館の整備が実現に至らなかったことから、滋賀の美の魅力の効果的な発信に向けて、今後の展開の方向性を再検討する必要がある▽琵琶湖文化館が長年にわたり休館しており、近代美術館の休館も3年を超えていることから対応策を早期に検討し、滋賀の文化的資産の鑑賞機会を確保しその魅力を発信していく必要がある、などを挙げている。
第3次方針の施策展開の視点としては「つながる」を全体的なキーワードとし、(1)場を作る(2)人を育む(3)地域や社会に活(い)かす――の新たな3本柱を示した。
答申を受け取った三日月知事は「感染症下で文化芸術にふれることへの喜びを感じることが多くなった」と述べ「この時期に策定する基本方針に意味を持たせるためにも、書面上で記すだけでなく、総体として一歩二歩前進するよう実践に努めていく」と来年度以降の文化芸術振興施策への意欲を語った。







