琵琶湖周遊とプラスアルファで発信する県の魅力
【全県】 自転車で琵琶湖を周遊する「ビワイチ」に改めて関心が高まっている。国のナショナルサイクルルートに認定されて1周年、サイクリングをすることのみに止まらず、県の新しい魅力を発見・体験できるツールとしての「ビワイチの将来像」を実現するため、今年も様々な取り組みが展開される見込みだ。(羽原仁志)
昨年10月、「ビワイチ」のナショナルサイクルルート認定1周年を記念したイベントが2日間かけて県内で行われた。
初日は大津市から守山市まで三日月大造知事らが走行し、2日目は中條絵里副知事らが守山市から彦根市、高島市、大津市と回る「ビワイチ」を楽しんだ。
注目を集めたのは、2日目の高島市から大津市間でJR西日本が特別に専用車両を編成した「サイクルトレイン」。同社として初の実証実験で、参加者からは「自転車から見た景色とはまた違った角度で琵琶湖が眺められた」と好評を博した。
また、初日の夜に「ビワイチの将来像を語る!」と題し、三日月知事、佐藤健司・大津市長、宮本和宏・守山市長のほか、国土交通省、県内経済団体、旅行・旅客業界関係者、自転車活用を推進する県内外の企業や団体らが守山市内で行った意見交換会では、「サイクルトレイン」や県内のパン屋を巡るツアーなど、「ビワイチ」と他の要素を組み合わせた取り組みの今後の可能性について広く意見が交わされた。同意見交換会でコーディネーターを務めた滋賀プラス・サイクル推進協議会ツーリズムワーキング座長の佐々木和之さんは「『ビワイチ』は、様々な視点から活用される段階になってきた。この縁を大切に、観光客だけでなく県民も楽しめる取り組みを一つずつ進めていければ」と期待を語る。
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県の推計によると、ビワイチサイクリストは2015年に延べ約5万2000人だったが、昨年は延べ約11万人と5年間で倍増、琵琶湖一周以外も含む琵琶湖周辺のサイクリスト全体では延べ約21万人になるとしている。
特に昨年は、新型コロナウイルス感染症の影響で海外からの観光客の来県が制限されたため、ビワイチ参加者の激減も懸念されたが、同感染症の第2波が少し落ち着きを見せた秋頃、国内からの参加者で平年並みの賑わいを見せた。
県では来年度以降、女性や子ども、サイクリング初心者でも気軽に楽しめる企画や、参加者と一緒に回りながら県の魅力を発信するガイドの育成なども計画している。さらに、湖岸周遊以外に「湖東みどころ縦断とサイクルトレイン」(米原市~東近江市、59・5km)や「草津まちなかから信楽たぬきとお茶の里」(草津市~甲賀市、70・3km)など県内内陸部に11コース設定している「ビワイチ・プラス」に関する情報発信やインフラ整備、サイクリングマナーやルールの啓発にも力を込めていく。県観光振興局は「『密にならず、屋外で楽しめるアクティビティ』として、多様なニーズに応じる『ビワイチ』を提案していきたい」としている。
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現在、「ビワイチ」は一般社団法人ルーツ・スポーツ・ジャパン(東京都)が展開しているサイクリングイベント「日本7大1周制覇を目指せ! サイクルボール」の舞台の一つとして人気を集めている。
同イベントは、琵琶湖の他、霞ヶ浦(茨城県)・浜名湖(静岡県)・富士山(同)・伊豆半島(同)・淡路島(兵庫県)・磐梯吾妻スカイライン(福島県)の7か所で指定されたコースを各1周すると景品がもらえる。守山市地域振興課の杉本悠太さんは「これまで、国内からの『ビワイチ』参加者の大半は近畿地方や東海地方だったが、このイベントに関連して昨年は関東地方からの参加者も多かった」と分析し、「新たに関心を寄せる人たちにも、日本一の湖を回る満足感と周辺に多様な歴史やまちなみ、食文化がある滋賀を自転車で巡ってもらえるようにPRしていきたい」と述べている。
同イベントは3月28日まで開催中。参加無料。参加方法はイベントホームページ(https://tour-de-nippon.jp/cycle-ball/)の参照を。








