始動の遅れ・不公平感・医療体制の圧迫… 県と市町の情報共有も不十分
【県】 県は17日、「コロナとのつきあい方滋賀プラン」で示しているステージを「警戒ステージ」に引き上げた。三日月大造知事は「第2波に入った」と述べ、県民に更なる感染症対策の徹底を呼びかけている。県では現在、第1波を振り返り、今後の方向性を示すために集めた意見のとりまとめを急いでいる。(羽原仁志)
●第1波の課題
県は6月22日、「今後の新たな感染拡大を見据えて対策の検討・充実を図る必要がある」とし、「新型コロナウイルス感染症に対する振り返りと今後の方向性(骨子案)」を公表し、今月下旬まで広く意見を募集していた。
同骨子案では、県が第1波の各分野を振り返り、浮き彫りになった課題を挙げている。主な内容は次の通り(一部抜粋)。
▽推進体制=全庁的な応援体制の構築を更に迅速に進めるべきだった▽感染症防止対策=とるべき対策などがわかりにくい等の声があった。臨時支援金は事業者間に不公平感がある。相談者のうち受診につながった人が少数に留まった▽医療提供体制=始動の遅れから、自宅待機者が発生した。透析患者や妊婦に対する入院体制の整備が遅れた。他の疾患などに係る医療体制を圧迫し、病院経営への負担が生じた▽経済・雇用・生活支援対策=相談者が適切な相談窓口にたどり着きにくい▽学校教育=児童生徒の安全と学びの保障、特別支援学校の児童生徒の居場所の確保▽文化・スポーツ=ほぼ全面的な活動自粛を招いた▽人権への配慮=感染者やその家族に対する風評被害は大きく、差別や偏見の被害事例が生じている▽広報活動=県民から「分かりにくい」との意見が寄せられた。
定例記者会見で同骨子案についての質問に三日月大造知事は「現時点でのまとめを急ぐように指示をしている」と述べ、「より正しく恐れるという気持ちが必要。収まってはまた増え、というこの波はしばらく長く続くという前提に立ち、ふさぎ込み過ぎないようにすることが試されている。そういう心の持ち様を一緒に作っていきたい」と答えている。
●市町からの意見
21日、甲賀市役所で行われた第16回首長会議の会場で、三日月知事が県内各市町の首長から、これまでの県の対応について意見を聞いた。各首長からは「もっと県にリーダーシップをとってもらいたい」、「県や保健所と情報の即時共有ができていないので混乱があった」、「これくらいの活動はかまわないという基準を定めないと各自治会は窒息してしまう」、「県がもう一歩進んで病床確保の指導をしてほしかった」などの意見が上がった。
三日月知事は「今後は経済・雇用と両立させながら感染症対策をしていく新たなステージだ。市町ともより密に連携していきたい」と述べている。







