自治刻刻 下町ロケット
新春テレビドラマ「下町ロケット」。「帝国重工」が打ち上げる国産ロケットのエンジンのバルブシステムを開発し供給する「佃製作所」は、技術力の高い中小企業。世の中の役に立つモノづくりに邁進(まいしん)します。そして農業の将来を考え、「帝国重工」の無人トラクターの開発に参画。田んぼの地図データを入力し自動耕耘(こううん)。わずかな不具合も見逃さず、徹底的に究明し、より良いものをめざします。トラクターに続き無人コンバインも完成。稲の収穫前に台風が襲来、このままでは倒伏し大幅減収になるため、無人コンバインを何台も投入し夜を徹して雨の中で刈り取り、無事収穫を終えます。「雨の中では刈り取りはできない」とか「グレンタンク式の汎用コンバインなのに籾(もみ)を袋とりして軽トラに積み込むことはない」などと「些細(ささい)な」違和感はありましたが、モノづくりに対する誇り、農業への思い、社会の役に立ちたいという意気込みは圧巻で胸が熱くなりました。
ところで、農産物をはじめ関税「ゼロ」や多国籍企業の活動を「自由化」する「TPP11」が年末に発効されました。欧州や米国とも「経済協定」が協議されています。貿易や経済活動には各国の状況に合わせた「規制」は必要です。市場経済の自由化は万能ではありません。まして、自然環境の中で食糧を生産する農業はなおさらです。
国連総会で「小農と農村で働く人びとの権利に関する国連宣言」が採択されました。家族農業の権利、食の主権、種子の権利などが明記されています。残念ながら日本は棄権しました。日本が進める大規模化、企業化だけではなく家族農業も含め多彩な経営体によって農業と農村を維持発展させる農政が大切です。農業農村は、食糧生産を通じて伝統文化、集落自治を育んできました。豊かな自然と共存し、助け合って生きる共生社会の実現が必要です。「世界で一番企業が活動しやすい国」ではなく「世界で一番国民が幸せになる国」づくりに転換するため力を合わせましょう。






