県政NOW 「理にかない情にかなう県政運営を!」
今、滋賀県には二つの事業用地の課題があることを新聞報道などが取り上げています。一つは国民スポーツ大会等の主会場である彦根で用地取得が難航し、県が土地の強制収用も辞さない構えを示していること、そしてもう一つは医療福祉拠点整備のため、昭和30年代から県有地で運営されている財団法人「教育会館」に立ち退きを求めて裁判所へ提訴しようとしていることです。法律の根拠や手法は違いますが、どちらも県の事業用地確保のため強制手段を用いるということです。
もちろん県民の皆さんの生命や財産を守るため、あるいは県民生活の利便性向上や経済発展のために道路河川整備の事業用地確保に土地収用をすることは一応理解できます。しかし、今回のケースのようにどうしてもその場所でなければならないという理由もないのに強制手段を用いることに疑問が残ります。
「教育会館」については昭和30年代に借地権者と当時の県知事の間で賃貸借契約が交わされ、今日まで善良な管理者として平穏に利用されてきたにもかかわらず、突然に医療福祉拠点整備のため建築物を撤去して返還せよというのはあまりにも理不尽ではないでしょうか。しかも、教育会館は10年前に耐震補強などのため約2億5千万円を投じて改修されています。河川改修や道路整備の用地として必要というのであればやむを得ないかもしれませんが、この用地を強制的に返還させなくても医療福祉拠点整備に支障がないことは過去におけるわが会派の一般質問で明らかになっていると考えています。
この二つのケースでは県の主張する「理」にかなっているのかもしれませんが、果たして「情」にかなっているといえるのでしょうか。国においても地方自治体においても公権力の行使はまさに理にかない情にかなっていることが必要だと思います。国民スポーツ大会の事業用地取得は土地収用を用いることなく、地権者と誠実に交渉してほしい、また、教育会館の県有地については民事調停が不調になった以上、今後は裁判所の判断を待つことになりますが、県は裁判上の和解も含めて当事者が納得できる解決策をめざしてほしいと思います。






