県政NOW 「共生社会づくりを目指す条例」について
平成28年4月に障害者差別解消法が施行され、障害を理由とする差別の解消に向けた法整備がされましたが、どういう行為が規制の対象になるのか、また障害者差別に関する相談や具体的な解決はどのようにするのか、などについてこの法律では明らかになっていません。滋賀県では「社会福祉の父」といわれる糸賀一雄先生が築かれた福祉の思想が今も脈々と引き継がれていますが、あらためて相互に人格と個性を尊重しあう社会の大切さを県民全体で共有するため、そして県民が一体となって「一人の不幸も見逃さない」共生社会づくりを目指す条例が必要と考え、条例の骨格について平成29年5月に滋賀県社会福祉審議会に諮問されました。
審議会では条例検討専門分科会での議論をもとに骨格をまとめ、県では答申を受けて早ければ9月定例会議において提案される予定です。この骨格案では民間事業者による合理的配慮を義務化するとともに、障害者や家族を相談員につなぐ役割をする「地域アドボケーター(代弁者)」の新設が盛り込まれるなどかなり踏み込んだ内容になっています。
しかし一方で、同時に議論を続けてきた「手話言語条例」の制定については進んでいないのがとても残念です。手話言語条例については多くの都道府県をはじめ県内の近江八幡市などの市町でもすでに制定されています。私も平成27年9月定例会議の一般質問において県に対し早期の制定を求めました。障害者差別解消のための条例と手話言語条例とは目的を異にするもので、当事者である団体の皆さんは今回の共生社会づくりを目指す条例に手話言語条例の趣旨を盛り込むという案には反対されました。手話言語条例の目的は�@「手話は言語である」という認識、�A手話の獲得、習得、普及保存など手話が使用できる環境整備、�Bろう者と聞こえるものが共生できる地域社会の実現です。
このように目的の違うものを一つの条例に入れ込むことにはやはり無理があると思います。今回の議論をさらに深堀りして、引き続き滋賀県において手話言語条例が早期に制定されるよう取り組んでいきます。






