県政NOW 「高齢者が安心して暮らせる社会をめざして。」
滋賀県警がメールなどで配信している「けいたくん防犯・交通安全情報」をみると連日のように高齢者が被害者となっている振り込め詐欺の情報が報告されています。その手口は巧妙かつ悪質になっており、直接自宅まで金銭を取りに来るケースもあります。また、高齢者に関する消費生活相談も上昇し続けており、悪質事業者への対応の強化が求められるところです。こうした悪質な詐欺などの被害にあわないように集会所等での出前講座や悪質電話勧誘撃退モデル事業なども実施されていますが、被害はなかなか減少しません。
また、認知症などにより判断能力がなくなった高齢者の権利擁護のための成年後見制度においてさえも高齢者が被害を受ける事例が発生するなど、まさに高齢者受難の時代になってきました。
ずいぶん前のことですが、私の年老いた母が半ば強制的に高額な布団の購入契約をさせられたことがあります。母は怖くなって家族には内緒にして年金で支払おうと考えたようです。たまたま、家族が見つけてクーリングオフをし、着払いで返品して、難を逃れました。業者は執拗に契約の履行を迫ってきましたが、消費生活相談員の方に仲介に入ってもらうと二度と連絡してきませんでした。
こうしたケースでは消費生活センターなどの公的機関を活用することや家族がしっかり見守ることが重要であると痛感したところです。
平成29年度の県予算案では高齢者を振り込め詐欺から守るシルバーガード推進事業や消費者教育啓発費が計上されていますが、家族や地域、そして金融機関など社会全体で高齢者を見守る体制をつくることが急務です。
こうした事件だけでなく高齢者を取り巻く環境は年金・介護・医療などの社会保障制度が後退する中でさらに厳しいものとなっています。かつて、この欄で取り上げた生活保護基準あるいはそれ以下で暮らす「下流老人」といわれる高齢者が全国で700万人以上もいるという現実からも決して目をそらしてはいけません。これまで家族や社会のために粉骨砕身働いてきた高齢者が安心して老後を暮らせない社会のままで果たしてGDP世界第三位の大国と言えるのでしょうか。
高齢者の弱みにつけこむ振り込め詐欺などを撲滅し、高齢者の尊厳を傷つける虐待などを決して許さない社会、そして、社会保障制度の財源を確保する中で「高齢者が安心して暮らせる社会」をめざしていきたいと思います。






